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ID 938
登録日 2006年 5月 6日
タイトル
夏みかんとスローライフ
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新聞名
ライブドア・ニュース
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元URL.
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1932563/detail
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元urltop:
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写真:
 
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これだけではまだまだ不十分、まともな夏みかんはできない。ちゃんと肥料をやらないと、夏みかんはうまく甘くならない。畑全体に苦土石灰をまく。そして、家畜ふんの肥料を入れるのだが、これも大変な作業 だ。まず、知り合いの農家に行き、鶏小屋掃除と引き替えに鶏糞をもらう交渉をした。農家にとっては、嫌な鶏小屋掃除を代わってくれ、しかも大量のフンまで始末してくれるのだから、喜ばれる。露地肥育の鶏を飼ってい るこの農家は、鶏小屋掃除を半年に一度、行う。そんな小屋だから、中は何ともいえないにおいと、ほこりで充満している。小屋の中の地面や巣箱にたまったモノをスコップでかき出し、それを米袋に詰め込み、軽トラック で畑まで運ぶ作業は一日仕事だ。
 生のフンをそのまままくと夏みかんの木にあまり良くないし、臭いも強烈なので、畑の片隅で熟成させる作業が必要だ。紅葉が終わった後、落ち葉を集めて腐葉土づくりをするのだが、この落ち葉と鶏糞を交互に重ね合 わせて、熟成させる。かき出してきた直後の鶏糞は水分を多く含むのだが、これを乾いた落ち葉を重ね合わせると落ち葉の熟成も進みやすいようで、一石二鳥だ。微生物の影響で発熱し分解され肥料になっていくのだが 、その間、かさが半分以下になる。約半年放置すると肥料が出来上がる。これを夏みかんの木の周辺にまく。有機肥料は分解が緩慢。少しずつ少しずつ、夏みかんの栄養分になっていくようだ。夏みかんがまともに実るま で約2年。お茶の木は短く刈り込み、葉を収穫できるまでには約3年を要した。今では、畑の再生もほぼ終わり、定期的に管理し、作業のコツも覚えたので、一回あたりの労働は楽になった。
 収穫の後、お礼肥をまいた。すでに来年の実になる夏みかんの花のつぼみがふくらんでいる。今年の夏みかんの出来が良かったので、国道脇で売ってみることにした。3コで100円。1時間ほど、やってみたのだが、な かなか車は止まってくれない。場所をトイレのある駐車場脇に移すと、お客さんが来てくれた。うれしくなって、袋に詰めるだけ詰めて持ち帰ってもらった。中には「このごろ、夏みかんがスーパーなどで売っていないので すよ。砂糖や重曹を付けて食べた昔が懐かしい」といって買っていってくれたお客さんもいた。この日の売上高は1200円。モノを売るのは初めてだったが、なかなか難しいと実感した。今年の連休はこれで終わり。残りの 夏みかんはライブドア・デパートで売ってみることも考えよう。【
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このページの公開日は1999年11月12日。最新更新日はです。

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