ID 918
登録日 2006年 4月30日
タイトル
シイの老木 再生へ 大津・三井寺 市民グループがプロジェクト
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新聞名
京都新聞
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元URL.
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2006050200140&genre=J1&area=S10
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元urltop:
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写真:
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大津市園城寺町の園城寺(三井寺)と、鎮守の森の植生などを調べている市民グループ「淡海(おうみ)の杜(もり)の会」は6月にも、境内のシイの老木を再生させるプロジェクトに乗り出す。同寺境内に残る
原生林は「三井寺の森」として親しまれおり、再生するシイも元は原生林だった場所に植わる。根の回りなどの環境を整えて木の生命力を高める計画で、同会は「再生を成功させ、その方法を全国に広めたい」としている
。
三井寺は約105ヘクタールある境内の7割が森林で、その2割にシイなどの原生林が残る。この原生林は1935年の県天然記念物調査報告で「比較的原始の状態を保ち(略)植物学上、森林学上幾多の研究資料を寄
与する」と評価されている。
再生の対象となるシイは、寺の総門近くの広場に植わる5本で、寺によると、戦前に原生林を広場に整備した際に残された木だという。20年ほど前に弱り始め、ブロックで囲んで保護してきたが、幹の空洞化などが進
んでいる。
淡海の杜の会が昨年11月に「シイを再生させよう」と提案し、「伐採はかわいそう」と考えていた寺側も快諾した。プロジェクトでは、踏みしめられた根の回りの土を掘り返して軟らかくし、周囲に他の樹木を植えて森に
近い環境に整えるなどして、木の生命力をよみがえらせる。
同会の森川稔会長は「老木は畏敬(いけい)の念を感じさせる。木を再生させることで、老いや自然の大切さも訴えたい」と話している。
このプロジェクトを紹介するセミナーが4日午後1時から、大津市浜大津4丁目の明日都浜大津で開かれる。問い合わせは同会事務局の中西みどりさんTel:077(522)9568。
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