ID 11421
登録日 2009年 4月18日
タイトル
不況風、林業復活の芽運ぶ 就業講習の応募激増
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新聞名
河北新報
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元URL.
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/04/20090419t73034.htm
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元urltop:
-リンク切れ-
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林業を志す初心者向けの講習が東北各県で人気を呼んでいる。厳しい不況を反映し、受講生には失業した非正規労働者やリストラ経験者らが目立ち、応募が例年の2、3倍に増えた県もある。後継者不足
に悩んできた林業関係者は「担い手確保の好機が到来した」と予想外の盛況ぶりに気を良くしている。
宮城県林業労働力確保支援センターは厚生労働省の委託事業で2005年度から年2回、林業就業支援講習を開いている。18日間の日程で、基礎知識の講義のほか、刈り払い機を使った下草刈りやチェーンソーでの
樹木伐採の実習もある。
今月6日に始まった春の講習は定員30人の予定だったが、問い合わせが多く、50人に拡大した。例年の応募は10―20人程度。希望者が少なく、開講を見送ったこともあった。
支援センターを運営するみやぎ林業活性化基金は「今回ほど関心が高いのは、講座を開設以来初めて。林業を担う良い人材が集まる可能性がある」と期待を寄せる。
受講者のうち、工場を3月末に解雇された元非正規労働者の男性(33)は「製造業の回復は見込めない。食べていくため、できれば好きなことで手に職を付けたい」と志望動機を語る。
「不況で仕事がない。農業はかなり大変らしいので、林業で就職したい」と話すのは昨年夏にリストラされた仙台市の元会社員男性(50)。イベント企画業の男性(44)は受注の激減で「転職したい」と受講した。
秋田県の支援センターが6日から4日間開催したチェーンソーなどの体験講習も、定員30人が早々と埋まった。青森県の支援センターは20日に始める講習の応募者が70人と前年の約3倍に増えた。担当者は「不景
気の影響とはいえ、本当に林業に興味を持ってもらえるのか」と、あまりの人気に戸惑い気味だ。
山形県では、林業木材製造業労働災害防止協会県支部が6月まで、刈り払い機などの一日講習を数回開く。4月中の講習は2回とも応募が定員の40人を上回った。県支部は「公共事業が減り、林業参入を目指す建設業
関係者も目立つ」と手応えを感じている。
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