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ID 884
登録日 2006年 4月26日
タイトル
タイトル
花粉は風に運ばれ、人の目や鼻の粘膜につくと破裂する。
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新聞名
新聞名 NHK
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元URL.
http://www.nhk.or.jp/micro/hp/html/1gakki/01b/naiyou.html
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元urltop:
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写真:
  hhh
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春が近づくと、くしゃみや鼻水などの症状で人々を悩ませる花粉症。
その原因の代表的なものが、スギの花粉です。
戦後、日本中に植えられたスギの木が成長し、近年大量の花粉を飛ばすようになったのです。 スギの花粉は、直径およそ0.03mm。
肉眼では見えないほどの小さな粒。
丸い形に小さな突起をもつのが特徴です。 2月から3月にかけて、スギは雄花(おばな)と雌花(めばな)を咲かせます。
枝の先にぎっしりと付いているのは雄花です。
雄花の大きさは、マッチ棒の先ほど。
この中に、およそ40万個の花粉が入っています。
雄花の上の方で、うつむくように咲いているのが雌花です。
よく晴れた風の強い日。
雄花から花粉が飛び出し、あたり一面に舞い広がります。
スギは、風に花粉を運んでもらう風媒花です。
そのため、小さくて軽い花粉を大量に飛ばすのです。
雄花のしくみを覗いてみましょう。  中心の軸の周りに、花粉の入っている葯(やく)がいくつもついています。
雄花の表面は、魚の鱗のような形をした鱗片(りんぺん)に覆われています。
雄花が成長し鱗片が開くと、中にある葯が乾燥して破れ、花粉が一斉に出てきます。 こうして無数に出た花粉は風に乗って、そのごく一部が雌花にたどり着きます。 雌花の中にある管のようなものの先に、透明な液体がにじみ出ています。
雌花は、ここで飛んできた花粉を捕らえるのです。
管の先についた花粉は、ゆっくりと雌花の内部へ、取り込まれていきます。
この時、花粉は水を吸収して破裂します。
出てきた丸いものは精細胞です。
この精細胞が雌花の卵細胞と出会い、やがて実を結ぶのです。 スギの花粉は、私たち人間の体でも、同じような変化を起こします。
花粉が目の中や鼻の粘膜につくと、破裂して出てくるタンパク成分や花粉の外側についているタンパク成分が、くしゃみや鼻水などの症状を引き起こすと言われています。
スギにとっては、繁殖のためになくてはならない花粉。
それが、私たち人間にはアレルギー症状を引き起こす物質として襲いかかって来るのです。
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