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ID 9862
登録日 2008年 12月15日
タイトル
タイトル
「ハイテク」駆使した古代の人工池 奈良・薩摩遺跡
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新聞名
新聞名 朝日新聞
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元URL.
http://www.asahi.com/travel/news/OSK200812090056.html
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元urltop:
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写真:
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奈良県高取町の薩摩遺跡で、奈良時代から平安時代初期(8~9世紀)に造られた農耕用のため池と、田に水を引く取水口の「木樋(もくひ)」が見つかった。奈良県立橿原考古学研究所が9日発表した。同研究 所によると、古代の人工池が見つかるのは珍しい。池から同時に出土した木簡には、渡来系氏族が池を造成したと記されており、当時の「ハイテク技術」が駆使されたらしい。  池は幅約40メートル、奥行き約90メートル以上。木樋は長さ1.2メートル以上で、ふたはなかった。直径約50センチの木をくりぬいて作られていた。形状から、水面上にあった作業台の上で棒を上下させ、外に流す水 量を調節する機能を備えていたらしい。近くから835年に鋳造された銅銭の承和昌宝3枚が出土しており、木樋は9世紀以降に作られたとみられる。  木簡(長さ21.5センチ)は木樋の13メートル南側から見つかった。調査した和田萃(あつむ)・京都教育大名誉教授(日本古代史)によると、表側には池の造成が完了したことが記され、裏側には周辺の地域名である「 波多」の里長だった渡来系氏族「檜前主寸(ひのくまのすぐり)(村主)」が池を造り始めた、と書かれていた。池の完成を祝った祭祀(さいし)の時に投げ込まれたらしい。木簡は木樋より下の土層から見つかっており、池の 完成は8世紀ごろとみられる。  古代の人工池と木樋は、7世紀に造られた最古の人工池とされる狭山池(大阪府大阪狭山市)や、9世紀の益田池(奈良県橿原市)で出土している。当時は、開墾した田を私有地として認める「墾田永年私財法」(743年 )などが制定され、全国的に新田開発が奨励されていた。  古代の土木技術に詳しい工楽善通(くらくよしゆき)・大阪府立狭山池博物館館長は「国家レベルで造られた狭山池との共通点も多く、非常にしっかりと造られている。当時のハイテク技術を持っていた渡来系氏族がかか わっていた可能性がある」と話している。  現地説明会は14日午前11時から午後3時。(
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