ID 9838
登録日 2008年 12月 9日
タイトル
タイトル
珍種「ラッパイチョウ」再び脚光 高田屋嘉兵衛屋敷跡
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新聞名
新聞名
神戸新聞
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元URL.
http://www.kobe-np.co.jp/news/awaji/0001608495.shtml
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元urltop:
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写真:
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江戸時代の豪商、高田屋嘉兵衛の屋敷跡(洲本市五色町都志)にある三本のイチョウの木。全国的にも珍しいラッパイチョウと三十年前に確認された。年月がたち人々の記憶からは忘れ去られていたが、そ
れが今、再び脚光を浴びつつある。発見者が確認に訪れ「同じ場所ですべてのイチョウがラッパイチョウというのは見たことがない」と、地元の人に語ったのがきっかけ。まちづくりに活用しようとの機運も出てきた。「見
つければ幸せになる」。落ち葉の中からラッパイチョウを探す人もいるほどだ。(高森 亮)
ラッパイチョウはイチョウの変異種で、通常の扇状の葉に交じって、ラッパ型に巻いた葉をつける。畿央大学(奈良県)の辻啓介教授(67)=食品機能学=らが、五十年前に篠山市の医王寺で初めて発見。現在でも、
全国で三十本ほどしか確認されていない。
嘉兵衛屋敷跡のラッパイチョウは三十年ほど前、当時の都志小学校四年生の子どもが発見。当時の教頭だった植物研究家の南光重毅さん(82)=洲本市宇山=が確認し、旧五色町に天然記念物指定を求めたが実現
しなかった。
年月がたち、忘れ去られていたラッパイチョウの価値を伝えたのは、発見者の辻教授。十一月に五色を訪れ、高田屋嘉兵衛翁顕彰会理事長の高田耕作さん(60)に「植えられているイチョウのすべてがラッパイチョ
ウという場所は全国でここだけ。まちづくりに活用してはどうか」と提案した。口コミで知った市民らが、落ち葉の中からラッパイチョウを探す姿もみられるようになった。
「目を凝らして探せばすぐ見つけられる。見つけたら幸せになれるかも」と、屋敷跡にある高田屋嘉兵衛翁記念館の担当者も語る。
高田さんは「嘉兵衛ゆかりの地のイチョウなのでまちづくりへの活用を検討したい」。南光さんも「再び脚光を浴びたのだから、市の天然記念物にするだけの価値はある」と話している。
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