ID　9289

登録日　2008年 11月　7日

タイトル

季節外れの開花　たつの市がソメイヨシノと勘違い

新聞名

毎日新聞

元URL.

http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20081029ddlk28040492000c.html

元urltop:

写真:

　

花びらは１０枚、がくの形や色も違う　本当はジュウガツザクラかフユザクラの一種　たつの市揖西町小神の市道沿いに植えられている桜が今月下旬に開花し、市は「ソメイヨシノが季節外れの花を付けた」と珍 現象として報道発表した。ところが専門家の調査で、桜はソメイヨシノではなく、秋にも花を付ける種類であることが判明。市は「ソメイヨシノと信じていたのに……」と残念がっている。
　花を咲かせたのは、市道脇に植えられた６本のうちの３本。この地域はかつて「さくら」の名で呼ばれていたことから、１６、１７年前に市の事業の一環として、地元の小学校６年生らが苗木を植えた。当時はソメイヨシノの 苗を植えたはずだったが、１５年ぐらい前から北側の３本だけ春と秋の年２回、花を咲かせているという。
　地元では「南の３本はソメイヨシノみたいだが、北の３本は違うのではないか」とうわさされていた。近くの内海恭彦さん（７２）によると「秋に咲く桜が珍しいのか、カメラに納めていく人も多い」という。
　市は今月２７日、地元報道陣向けに地域ニュースを提供しようと、「季節外れの桜が咲いています」と写真と地図付きで報道機関に発表した。ところが、撮影された花や葉の写真を見た姫路市の「緑の相談所」の職員は「 ソメイヨシノではない」と断定。ソメイヨシノなら花びらは５枚だが、今回咲いた花は１０枚前後あるほか、がくの形や色も違うため、「春と秋に咲くジュウガツザクラかフユザクラの一種ではないか」と推定している。鑑定結果 に対し、たつの市の担当部署の関係者は「意外な結末」と肩を落としながらも、気を取り直して「その分、市民には二倍喜んでもらえる」と話していた。【