ID 8077
登録日 2008年 6月13日
タイトル
樹齢500年の銘木伐採 嘉瀬川ダム水没地
.
新聞名
佐賀新聞
.
元URL.
http://www.saga-s.co.jp/view.php?pageId=1036&mode=0&classId=0&blockId=933688&newsMode=article
.
元urltop:
.
写真:
木材業界の記事です
.
嘉瀬川ダムに沈む佐賀市富士町東畑瀬地区に立っていた古木「天神杉」が今週伐採された。樹齢五百年ともいわれ住民の思い入れは強く、「地域遺産」として移転保存の道も探ってきたが、移植が技術的に困
難なこともあり断念したという。
天神杉は高さ約31メートル、幹回り約5・8メートルの大木で、県の「名木・古木」にも指定された。しめ縄が張られ根元にはほこらが鎮座、毎年秋には地区民による祭りも開かれていた。住民はダム建設で他地区に移転
した後も「何とか故郷のシンボルを残そう」と移植の可能性も探ってきた。
しかし、移植には「1億円以上の費用がかかるうえ、針葉樹は移植に弱く成功の可能性は1割以下」(県内の樹木医)との診断を受け断念。国土交通省が伐採費用を含む補償金を出すことになり、今月9日から3日間かけ
伐採した。住民は伐採した杉の一部を表札や集会所の看板にして記憶を残していくという。
佐賀大学農学部の五十嵐勉准教授(集落地理学)は「よそ者が残せと言うのは簡単だが、住民が自ら、郷愁のよりどころを失う決断をした思いは非常に重い。残念だが、やむを得ない」という。
..