ID 681
登録日 2006年 4月 2日
タイトル
奄美伝統の木舟「アイノコ」技法保存へ
.
新聞名
南日本新聞
.
元URL.
http://www.373news.com/2000picup/2006/04/picup_20060401_9.htm
.
元urltop:
.
写真:
.
奄美伝統の木造の舟「アイノコ」を後世に残そうと、鹿児島大学地域共同研究センター(鹿児島市)は、県工業技術センター(霧島市隼人)や奄美大島の船大工らと共同で、建造技術の保存に乗り出した。2006
年度中に科学的解析に基づく建造に取りかかる。
アイノコは板付き舟と沖縄のサバニの折衷型。大正時代に考案され、昭和50年ごろまで奄美の漁業を支えた。現物は残るものの設計図が存在せず、技術保存のためには工法を綿密に分析することが必要だった。
取り組みは04年9月、地域共同研究センター内にあるかごしま産学官交流研究会の奄美伝統木造船部会としてスタート。古くなったアイノコを譲り受け、コンピューターで寸法計測するなどした。06年度に日本財団か
ら資金を受けることが決まり、本格復元が可能になった。
29日に県工業技術センターで行われた初の本格的な研修会には、大学関係者ら10人ほどが参加。かつて薩摩型和船の建造に携わった薩摩川内市の橋口昌市さん(73)を迎え、くぎ打ちなど船大工の技術を学んだ。
同部会長で鹿大農学部の服部芳明助教授(林産学)は「資金を得たことで材料調達も可能になった。アイノコの建造技術を科学的に分析してデータを蓄積させていきたい」と話した。
..