ID 6990
登録日 2008年 4月 2日
タイトル
写真/花見は桜の大敵!? 樹木管理の新手法が桜のある風景を救う
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新聞名
PRONWEB Watch
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元URL.
http://www.pronweb.tv/newsdigest/080402_jyumoku.html
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元urltop:
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写真:
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日本気象協会の発表によれば、2月以降の気温が高かった影響を受け、東北地方や北海道地方でも今年の桜の開花は平年よりも早く、場所によってはかなり早くなりそうだ。
桜と言えばお花見である。この季節は全国的にお花見の話題で盛り上がるが、実は桜の健康にとって、お花見は余り歓迎すべきことでは無いのはご存知だろうか?
屋上緑化や街路樹管理に高い技術を持つ、東邦レオに勤務する樹木医の中島洋一さんによれば、桜は地表近くに根を張る“浅根性”という性質を有しており、花見客が樹木の根元まで踏み入れると土が固結し、通気不
良を起こしやすく樹勢が弱ってしまう。
更に街路樹に桜を植えている道路では、桜の根が歩道の舗装の下にもぐりこみ、舗装面を浮かしてしまう事も問題視されているそうだ。
桜は多くの人を癒してくれるが、樹木管理の側にとっては、色々と頭を悩ませてくれる存在なのだ。
こうした問題を総合的に解決する施策のひとつとして、桜の根を地中方向へ誘導する「パワーミックス工法」が注目されている。
パワーミックス工法とは上部からの圧力に耐える骨組みと、根が自由に伸長できる根域空間を同時に確保するもので、これにより歩道や駐車場の利用に耐えうる路面強度を保ちながら、樹木が健康的に根を張る空間
を確保できるもの。
元々は街路樹などに開発された技術ではあるが、これを桜が植えられている土地に採用すると、桜の根が地中方向に根を張るため、花見客から受けるダメージを最小限に抑えつつ、舗装面の盛り上がりも予防してくれ
るのだ。
中島さんの説明によれば、パワーミックス工法で桜の根を地中方向に誘導したとしても、樹木の強度や健康には全く影響が無く、むしろ根を張る場所が無く、仕方が無く歩道面の下に根を張っている街路樹の桜よりも、ず
っと健康的だという。
桜並木は観光名所にもなり、自治体主導で樹木を管理しているケースも多く見受けられるが、植樹の時点で適切な工法を採用すれば、その後の維持管理コストを大幅に削減することも出来るだろう。
パワーミックス工法の詳細は東邦レオが運営する土壌改良&樹木医WEBで公開中なので、そちらを確認のこと。
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