ID 6931
登録日 2008年 3月30日
タイトル
牧場の桜:植樹から100年「二代目」咲く 35年ぶり
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/miyazaki/news/20080330ddlk45040315000c.html
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元urltop:
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写真:
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約1000本の桜並木がよみがえった小林市細野の「牧場(まきば)の桜」で29日、35年ぶりとなる「桜まつり」が2日間の日程で始まった。1908(明治41)年に最初の桜が植樹されて、ちょうど100年、市民ら
が衰弱した桜並木の再生に取り組んで27年。関係者は「二代目の牧場の桜を大事に育て、『南九州一』といわれたかつての桜並木、桜まつりの勢いを取り戻そう」と誓い合った。【木元六男】
花はまだ3分咲きながら、関係者の気持ちは満開だった。記念式典であいさつした実行委員会長の堀泰一郎市長は「大勢の人の好意と尽力のおかげ」。並木の再生に中心的役割を果たした市民団体「小林さくらの会」の
海老原隆文会長(77)も「この日を目指して活動してきた。感無量だ」と言葉を詰まらせた。
牧場の桜は100年前、陸軍省軍馬補充部(繁殖施設)の二宮信中尉、上官の西端学中佐らが植栽した「軍馬の桜」が始まり。終戦後、現在の名称になり、毎年の桜まつりには北部九州方面からも花見列車が運行されるに
ぎわいだった。しかし樹木の老化や枯死が進み、まつりも73年を最後に途絶えた。
小林さくらの会は81年の発足後、10年をかけ、市とも協力して「二代目」となる桜1000本を植えてきた。
記念式典には、二宮中尉の孫で医師の健(つよし)さん(53)=福岡県飯塚市=と、西端中佐の孫の会社社長、長瀬二郎さん(75)=東京都=も出席。二宮さんは「祖父の遺志、心が小林の皆さんに引き継がれ、新しい
木が大事に育てられている。素晴らしい」と感激していた。
桜並木の形は整ったが、かつてのトンネル状態になるにはまだ10年はかかる。海老原さんは「どう守り、育てていくかが今後の課題」と口元を引き締めた。30日も演芸大会や物産販売などがある。桜の見ごろは来週初
めになりそう。
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