ID　6902

登録日　2008年 3月27日

タイトル

舞鶴の松が伐採　マツクイムシ拡散防止樹齢４７０年

新聞名

毎日新聞

元URL.

http://mainichi.jp/area/yamanashi/news/20080327ddlk19040005000c.html

元urltop:

写真:

　

マツクイムシによって枯死した国の天然記念物・舞鶴の松が２６日、伐採された。約４７０年の樹齢を誇る名木だが、マツクイムシの拡散を防止するため、管理する萬休院（北杜市武川町三吹、杉浦道彦住職） が決断した。７月にも天然記念物の指定が解除されるが、杉浦住職は「多くの人の心を穏やかにしてくれて本当にありがとう」と声を詰まらせながら、姿を変えていく松を見守った。【沢田勇】 　舞鶴の松は、枝張り約２７メートルのアカマツで、重なった枝が傘状に大きく左右に広がり、鶴が翼を広げた姿に似ていることからその名がついた。１９３４年に国の天然記念物に指定されたが、マツクイムシ被害で０７年 ９月に枯死が確認された。
　伐採作業は、檀家（だんか）ら約６０人が見守る中で行われ、親子２代にわたって舞鶴の松を世話してきた樹木医の内藤明さん（７４）も甲府市から駆け付けた。杉浦住職が松を清め、関係者が焼香した後、造園会社の作 業員約１５人がチェーンソーを使って枝を払った。伐採された松の使い道は未定で、跡地には別のアカマツを植える予定という。
　萬休院は天然記念物の指定解除を文化庁に申請したが、同庁は「松の回復は見込めず、マツクイムシ被害が周辺の松林に拡大する恐れもある」と判断。同庁は、年２回開催の審議会による指定解除前の伐採を認めた 。
　同庁によると、２０年から計４６本のマツ類が国の天然記念物に指定されたが、マツクイムシ被害などで松枯れが相次ぎ、舞鶴の松が指定解除となれば５本だけになるという。