ID 6334
登録日 2008年 2月14日
タイトル
市一般会計当初予算案 7年ぶり増加
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aichi/news/20080214-OYT8T00031.htm
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元urltop:
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写真:
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名古屋市が13日に発表した2008年度の一般会計当初予算案は総額9838億円で、4年連続して1兆円を下回ったものの、7年ぶりに増加に転じた。2010年に築城400周年を迎える名古屋城の本丸御殿
復元や東山動植物園再生など、長期大型事業に相次いで着手する。
松原武久市長は「依然として厳しい財政状況の中で財政健全化の取り組みを継続しながら、元気な名古屋を維持する。市政の四つの重点テーマの『環境』『交流・産業』『安心・安全』『ひと・未来』について限られた財源
を重点的に配分した」と述べた。
歳入の柱になる市税収入は、雇用改善や企業収益の増加によって5年連続で増え、過去最高の5289億円を見込んでいる。このうち個人市民税は、07年度に比べて49億円増の1694億円、法人市民税も同35億円増
の967億円を見込んでいる。
一方、歳出は、人件費や、借入金返済に充てる公債費などの義務的経費が5017億円(全体の51・0%)、建設費などに充てる投資的経費が983億円(同10・0%)となる。投資的経費は01年度(当時は1666億円)か
ら7年連続で減少しており、その分、義務的経費の割合が増加する傾向で、財政の硬直化が進んでいる。
市は02年度から財政健全化を進めているが、好調な税収もあって、歳入全体に占める市債(借入金)の割合を示す公債依存度は5年連続で減少し、8・2%になる。市債残高も4年連続で減少するが、それでも08年度
末で1兆7850億円が残る。
当初予算に盛り込んだ主な事業は、東山植物園にさまざまな品種の桜を植え、桜の名所にする「桜の回廊」など東山動植物園再生プランの推進(19億8000万円)、名古屋城本丸御殿を復元するため基礎を造るなど
の工事(7700万円)、北区の保健や医療、福祉の総合拠点「クオリティライフ21城北」に最先端のがん治療法である陽子線がん治療施設を整備するための民間事業者選定など(1500万円)。
これらは市が掲げる「4大プロジェクト」のうちの三つの事業で、10~20年程度をかけて計770~870億円の税金を投入する大規模事業が動き出すことになる。
一方、病院や下水道など6公営企業会計予算案の総額は前年度に比べて10・0%減の計4949億円、国民健康保険会計など14の特別会計予算案の総額は同19・3%減の計1兆1719億円だった。いずれも高金利市
債の繰り上げ償還額が減ったため総額が減少した。
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