ID 5298
登録日 2007年 11月 9日
タイトル
名木の保護・保全事業スタート
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新聞名
陸奥新報
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元URL.
http://www.mutusinpou.co.jp/news/07110905.html
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元urltop:
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写真:
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近年、地球温暖化が危(き)惧(ぐ)される中、地域の健全化を示す指標となり、住民の生活に潤いと活力を与えている「ふるさとの名木」を守るため、青森市の県林業コンサルタント(本間家大理事長)は、名
木を天然記念物に指定する市町村と連携し公益事業の一環として県内各地の名木の保護、保全事業に取り組むことになり、一回目の調査が8日から鯵ケ沢町の神社境内でスタートした
県内には現在、歴史または学術上、由緒ある貴重な樹木を市町村が天然記念物に指定する“おらほの名木”の数が134カ所あり、このうち鯵ケ沢町内だけで11カ所ある 同事業スタート後、初の調査対象となった場所は、津軽33霊場第八番札所でもある同町日照田地区の高倉神社境内の樹齢約600年のイチョウの古木 この日は同神社境内に同コンサルタントの本間理事長、富岡司専務理事、樹木医のほか、町、氏子代表、地元住民らが出席して午前10時から調査開始式が行われ、本間理事長が「古里の歴史遺産を後世に残すという
地域住民の熱意を励みに、事業を展開していきたい」とあいさつした この後、早速調査に移り、神殿に通じる138段の石段の横に立つイチョウの古木をメジャーなどを手にした担当者が取り囲み、念入りに測量した。その結果、幹周りが約8メートル、高さが約33メートルあることが判明し
た このイチョウの木は、国の天然記念物に指定されている深浦町北金ケ沢の大イチョウ同様、女性の乳房にも似た気根が下がる垂(たら)乳(ち)根(ね)のイチョウとして知られ、母乳の出が思わしくない母親たちが願
懸けした信仰の木でもあった 調査結果によっては、腐朽部の除去や空洞部の充(じゅう)填(てん)処理のほか、土壌改良などが必要となるが、調査を見守った本間理事長は「イチョウの木に日が当たらないのが気になる。場合によっては周囲のス
ギを伐採するか、枝払いが必要になる」と話した。同コンサルタントは同神社での作業を終了し次第、年内に同町南浮田町の高倉神社境内のシナの木の調査に入る。今後は県内各市町村と連携し、随時調査事業を展開
していく。
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