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ID 5209
登録日 2007年 11月 3日
タイトル
記事を音声で読み上げます
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新聞名
思い出のヤナギ 伐採へ  代わりに二世植樹
新聞名 埼玉新聞
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元URL.
http://www.saitama-np.co.jp/news11/04/05l.html
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元urltop:
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写真:
 
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小学校の校庭で約七十年間、子どもたちの成長と地域を見守ってきたさいたま市西区の市立馬宮西小学校(菊池悦夫校長)のヤナギの木。老齢のため倒木の恐れがあり、今月十七日に伐採されることになっ た。先月二十七日に開かれた「お別れ会」には近隣住民や歴代校長ら約百五十人が出席。このヤナギの枝を挿し木した「二世」が校内に植樹された。
65人の全校児童を見守るヤナギの木  馬宮西小の全校児童数は、さいたま市立の百一校中、最も少ない六十五人。みんな兄弟姉妹のように学校生活を送っている。子どもたちの集合場所は校庭の真ん中に立つ「ヤナギの下」と決まっている。高さ約十メート ル、幹回り約二メートルの大木は、在校生、卒業生はもちろん、同校に赴任した教諭や地域の人たちからも愛されるシンボルだ。
 同校は、大正・昭和の荒川改修工事で学区が荒川の西側に分離してしまい、現在はさいたま市の“飛び地”に位置する。第二馬宮尋常小学校時代の一九一四(大正三)年の洪水で校舎が大破するなど長く水害に悩まさ れてきたが、地域住民の協力で三八(昭和十三)年、現在の場所に移転した。
 この時に当時の住民から贈られた記念樹の一本がヤナギの木だった。田んぼを埋め立てた土地のため、寄贈された桜などは育たずヤナギの木だけが残ったという。七二年ごろに校庭を拡幅したため、ヤナギの木は校 庭の真ん中に立つようになった。
 台風20号の影響で激しい風雨の中行われた「お別れ会」には、児童たちや保護者らが校内からセレモニーを見守った。「暑い日には木陰で休んだりした」と小六の若林佳乃さん(11)。松本和磨君(12)も「木登りしたり したことが思い出」と、寂しい思いを振り切っていた。
 菊池校長(54)にとって、七十年間愛されたヤナギの伐採の決定は断腸の思いだった。「幹の中が空洞になっていて、どうにもならない。会合があるたびに地域の方に理解を求めた」と話す。歴代校長、教頭、PTA会長 らによる親睦会「やなぎ会」の中嶋貞雄さん(81)は、「児童数は少ないが、みんな純真で仲がいい。(植樹した)『二世』のヤナギと一緒に育ってほしい」と、気持ちを切り替えた。
 ヤナギの木の伐採は、十七日午後一時から行われる予定..

このページの公開日は1999年11月12日。最新更新日はです。

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