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ID 4788
登録日 2007年 9月22日
タイトル
少数民族村の祭りと世界観(III) 雲南の民族と森林
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新聞名
JanJan
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元URL.
http://www.news.janjan.jp/culture/0709/0709200650/1.php
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元urltop:
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写真:
 
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地方の守護神の祭り  モウ(孟子の孟に力)海県モウ(同左)遮郷曼来タイ族村では、村内を流れる南甫河を利用している近隣の5か村と合同で、これらの村を含む地方の守護神を祀っている。南甫河は本村と下流域にある村の灌漑水田の 主要な水源であり、村人の生計を繋ぎ止める重要な存在である。祭りに参加する村は、曼来タイ族村の他に、南側の曼開村・曼尾納村、西南の曼来ハニ族老寨村・曼来ハニ族新寨村、北東にある曼勒村であり、これらの 村では代表者を参加させなければならない。
景洪を流れる瀾滄江(メコン)。奥がラオス方向(撮影:杉浦孝昌)。
 南甫河の水源林を広龍林と呼ぶが、そこには2本のガジュマルの大樹とその下に神廟があり、この大樹が地方の守護神の化身とされている。この守護神は、かつてこの地方を治めていた国王の臣下であり、タイ族を率 いてこの地に到り、本村を建てた先祖でもある。この水源林で戦死したと言い伝えられている。
 この地方神の祭りは、毎年2回、タイ暦8月の上と下の8日に行われている。タイ暦では1ヶ月の月が満ちる15日間を上、月が欠ける15日間を下としている。祭りに先立ち、祭りの仕来りに詳しい老人達は、話し合いで 祭りの協力者を数名選び、この協力者は鶏1羽・酒・モチ米・茶・唐辛子・塩などの供物と鍋と茶碗を用意する。
 祭りの当日、老人達は、村の責任者を招き、祭りの協力者や他村からの参加者たちを水源林の神廟に連れて行く。参加者たちは水源林で鶏を供犠し、それを煮てから神廟に供える。老人達が祈祷を始めると、参加者全 員で礼拝する。祈祷の内容は、河の水が途絶えず、作物が豊かに育ち、村が平安であるように願うものである。これらの儀式が終わると、参加者全員で食事をして歌い踊る。
 巴達郷曼来ハニ族村の人々は、この地方神を山神ラデューであると考え、タイ族とは別に供物を捧げている。祭りの参加者たちは、酒1瓶・鶏1羽と祭壇用のテーブルを持って、現在、本村の水田にある広龍林に行く。
タイ族は自分たちで建てた神廟で儀式を行うが、曼来ハニ族は持参したテーブルを神廟の前に置き、タイ族とは別に鶏と酒を供えてから、神樹の周囲を清掃して村に帰る。曼来ハニ族村の老人によれば、樹木には各々 に神が宿っていて、山神ラデューも多くの樹神の中の1つであるので、諸々の樹神に対しては、特に祭りを行わず、樹木の周囲を清掃するだけであるという。
 タイ族とハニ族との地方神に対する意識の相違は、長い交流の歴史を持ちながらも、各少数民族は、現在に至るまで独自に培ってきた伝統的な民族文化や信仰習俗を保持してきたことを示唆している。
 曼来タイ族村の村人によれば、曼勒村は本村から分かれて建てられた「子孫の村」であり、曼来ハニ族村は、かつて曼来タイ族村が森林管理のために、招いて建てられた村であると言い伝えられている。この3か村は 歴史上、血縁的あるいは経済的に密接な協力関係にある。したがって、地方神の祭りの性格は、曼来タイ族村の祖先神への祭りであるだけではなく、地方の守護神として、村と村との連帯を示す祭りでもある。 ++/div+ + ..

このページの公開日は1999年11月12日。最新更新日はです。

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