ID 3833
登録日 2007年 5月18日
タイトル
美術館に彩り豊かな森を
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新聞名
サンデー山口
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元URL.
http://www.sunday-yamaguchi.co.jp/news/2007/2007.05/18%20bijyutukann.html
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元urltop:
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写真:
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「美術館に彩り豊かな森をつくる」実行委員会(河上隆司会長)は6月3日(日)の午前中、亀山公園の山頂広場から県立美術館中庭にかけての斜面約800坪に、サクラやモミジなど四季を彩る樹木約千本を植
樹する。松枯れなどですき間のできていた斜面を美しくよみがえらせ、美術館中庭にある屋外彫刻と一体化させて美しい景観を創り出そうと同館の松原清館長(62)が企画。現在、植樹に協力してくれるボランティアを1
00人程度募集している。
松原館長が植樹を考えたのは今年2月。475坪ある同館中庭には、「ドッキングNo.
40」(田中米吉)や「パヴィリオン」(ダン・グレアム)など、六つの巨大な彫刻および工芸作品が展示されている。しかし、わざわざ屋外に足を運んで作品を見る人はこれまでほとんどいなかった。加えて、ロビーから見
える中庭の樹木もみすぼらしくなっていたことから、松原館長はこの場所に四季を通じて楽しめる“彩り豊かな森”を作ろうと企画。土地を所有するイエズス会と市に話を持ちかけたところ承諾が得られたことから、2月に
商工会議所、人美響のまちづくり推進会議、亀山公園美化ボランティアの会、市造園協会などの代表者7人で実行委員会を設立した。
市緑化推進協議会から22種類千本の苗木が提供してもらえることになり、3月に造園協会の協力で現地調査を開始。既存のケヤキやコナラ、サクラ、モッコクなど20種類の樹木の剪定をはじめ、枯れ木や雑木の撤去、
草刈りなど斜面の整理も進めてきた。また、今月初めには、市の協力で水やりをするための灌水設備を設置した。
彩り豊かな森の中庭正面には、ヤマモミジやコハウチワカエデなどの中木、その中心にはシダレザクラを植樹。正面上側には日本の山をイメージして、照葉広葉常緑樹木を植える。また、向かって左側の緩斜面には、
ヤマザクラやヤエザクラなどを植え「サクラの里」を作り、年間を通して新緑や紅葉などが楽しめるよう工夫するという。
松原館長は「森ができるまで5年から10年はかかるが、企画展がなくても、“あの森を見に行こう”と、美術館に足を運んでもらえるようになれば」と期待している..