ID 3491
登録日 2007年 4月12日
タイトル
インタビュー/「健康の森」代表幹事・佐藤清太郎さん
.
新聞名
週刊アキタ
.
元URL.
http://www13.plala.or.jp/news21/shimen/0413_interview.html
.
元urltop:
-リンク切れ-
.
写真:
.
●年間どれくらいの人々が訪れていますか。
「森の会は、もともと高齢者が気軽に入れる森、福祉林業、森林リハビリなど、″森と健康″をテーマに会員制でスタートしましたが、今では高齢者だけでなく秋田市内の保育園、幼稚園や地元の小学校の子どもたちが
春夏秋冬訪れ、その数は年間2200~2300人を越えるようになりました。一般の方も700~800人が訪れています。ドイツやフランスなどの海外からも訪れる人も増えてきました。また″秋田森の会″の会員は全国に
おり、現在300人になりました。ようやくこの活動が認められたという感じですね」。
●秋田森の会とは。
「さきほども少し触れましたが、″森林と健康″をテーマに森林浴や森の産物の活用、自然観察、森林・林業体験を通じて、心と体の健康、森の健康について考えるとともに、森と人との触れ合いを深めながら、やさしく
豊かな生活感の実現や森と人との共生を目的とした会で、会員は一般市民、医師、学校の先生、高齢者、家族など多種多様です。発足のきっかけは、東京で偶然再開した地元出身の医師から『ふるさとの山や川、海がこ
れからの社会で医学的にも大切になる。健康から見た森林の活用を』というアドバイスを受けたことから。そこで森の景観や地形を利用した森林リハビリ、福祉林業をめざそうと、私が所有していた山林の一部30ヘクター
ルを″健康の森″と名付けて開放し平成3年に会員14人で発足しました。年間の活動としては植樹、炭焼き、きのこ植菌、山菜採り、植物の自然観察、森林浴の体験など。森の会への入会は誰でもできます。入会金が20
00円、会費年1000円(3年分一括)でイベントの際は食事などの参加費をいただいています。入会の宣伝は特に行っていませんので一度健康の森に遊びにきて検討ください」。
●健康の森の特徴は。
「できるだけ自然のまま利用するため、林道や歩道、木製の簡易なベンチ以外、人工的な施設は作っていません。ただしイベントや昼食会場となる中央広場やミズバショウ広場、休憩広場があり、自宅近くには炭窯と2
階建ての休憩小屋があります。森には手入れされた秋田スギ人工林と広葉樹の雑木林が配置され多様な樹木や草花が盛りだくさん生育しています。山菜や花のなる木、実のなる木、薬草などが豊富です。都市公園と違
い、枝打ちなどの体験ができるのも特徴です」。
●ドイツ人やフランス人がここを訪れる理由は。
「日本の森と人に関心があるようです。というのは昔日本では人間と森が共生していた時代があったはずなのになぜそれが抜けてしまったのか興味があるというんです。大陸続きのドイツ、フランスでは昔戦争が相次
ぎ、彼らには森に逃げ込むと生かしてくれるという思想があって、自然に生かされている考えが浸透しています。そのため森を大事にするという気持ちが強くあります。しかし日本は経済大国と言われながら森を手入れし
ない、森林浴を金で買おうとしたりと、おもしろい人種だということなんですね」。
●森を通して子どもたちに伝えたいことは。
「私たちが小さい頃、日本の四季や風土を肌で感じながら森の中で遊んだ体験を今の子どもたちに伝えていきたいですね。今の子どもたちには大人の側からの規制が多過ぎる気がします。最初から『危ないからダメ』
と言うのではなく体験を通して子どもたちが自ら学ぶことが必要だと。森には危険が全くないわけではありませが、その中で自分の身は自分で守ることを学び、自然の営みを知ることで生きる力を培うことができます。子
どもたちは森でどろんこになって遊び、帰りには目がイキイキとします。森は子どもたちが野性に帰る時間。危険を自覚しながら遊べば怪我もしません。森を通して子どもたちに生きる力を育んでもらいたいと」。++/div
++
..