ID 3402
登録日 2007年 4月 5日
タイトル
多摩森林科学園の横山さん サクラへの思いを語る
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新聞名
産経新聞
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元URL.
http://www.sankei.co.jp/chiho/tokyo/070405/tky070405002.htm
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元urltop:
-リンク切れ-
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写真:
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■「一輪ずつをじっくり見てほしい」
鮮やかなピンク色で目を楽しませてくれたサクラ。ここ数日の雨ですっかり花びらも散り、ピークを過ぎてしまった。しかし「多摩森林科学園」(八王子市廿里町)では、まだこれからでもサクラを楽しむことができるという
。同園内で森林の生態を研究しながら、長年サクラを見守っている「林業科学技術振興所」主任研究員、横山敏孝さん(65)にサクラへの思いを聞いた。(福田哲士)
同園は、高尾山東側に広がる約56ヘクタールの敷地に、1000を超える品種の樹木が生い茂る。中でも2月から4月にかけて目を楽しませてくれる約250種、1700本のサクラ保存林は圧巻だ。
「主だったサクラがこれだけそろっているのは首都圏ではここだけ」
かつては徳川家の天領だったが、明治期に宮内庁に編入され、研究林となったことで、都心からわずか1時間ほどにもかかわらず、今でも自然がそのまま残されている。
サクラの保護と研究のため、昭和40年代から植樹を始め、平成4年から一般開放するようになった。「繊細なサクラを生かすも殺すも、周囲の環境次第。自然の中にあってこそ、サクラの良さが本当に際立つ。全体を
みて楽しんでほしい」
長年、サクラを見続けてきて、やはり今年は様子が違うと感じていた。
「早咲きのカンザクラが1カ月も早く咲いたかと思えば、寒さがぶり返したため、その後が続かない」
植物ほど四季の気温変化に敏感なものはない。サクラも品種ごとに個性があり、互いに咲くタイミングを見計らっているように感じる。「春のために冬がある。サクラはしっかりと季節の変わり目を感じているはず」
その言葉通り、暖かさが戻った3月末には、一気にソメイヨシノが開花した。さらに今後もヤマザクラやサトザクラが次々と花をつけていく。
そこでサクラの楽しみ方を聞いてみた。繊細なサクラは花びらごとに色や形などに違いがあるという。
「何千本もが咲き誇る華やかさを愛でるのもいいが、品種の多いこの林では、うんと近づいて一輪一輪を楽しんでほしい」
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