ID 3399
登録日 2007年 4月 4日
タイトル
広島・廿日市市の今年の桜を、造園施工管理技士の目で観察した
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新聞名
ライブドア・ニュース
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元URL.
http://news.livedoor.com/article/detail/3106884/
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元urltop:
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写真:
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3月終わりごろの広島県廿日市市では、春に咲く花色の美しさ、日本人の心に強く根付いた「桜」の開花が様々な場所で見られた。先月30日にPJが広島県廿日市市津田の小瀬川付近の桜を取材すると、全体で
は開花が見られたが、枝先の部分をよく観測するとまだ開花せず蕾の姿もいくつかあり、市内地と比べ桜の満開にはやや遅れがある。
廿日市市津田は山間部地域のため、風が冷たく気温が低いことが影響したためと見られる。4月2日に再び同じ場所で桜を見ると、先月見られた蕾のいくつかは開花していたが満開とはいかず、5分咲きとなっていた。
満開は今月の5日か6日と思われる。
造園施工管理技士として見た「今年の桜」の姿
PJは2級造園施工管理技士の国家試験に合格し、先月30日付でその資格を称することができるようになった。PJが記者として取材した広島県の桜について、2級造園施工管理技士の立場からコメントしたい。
桜は春に白色から淡い紅色、濃い紅色の花を咲かせ、花色の美しさだけでも楽しめるほか、葉などを塩漬けにして桜餅やその他の食品にも利用される樹木である。通常、桜は冬期の冷たい風を一身に浴びることによ
り蕾が硬く強張る。そして春に連れて気温が暖かくなると次第に芽を吹き始め、見事な花を咲かせる。
昨年咲いた広島市や廿日市市の桜は、例年にない寒波が発生したため桜の蕾は力強く、4月には白色に淡い紅色を塗り加えた、見事な"白と薄紅色"の花色に染まった八分咲き(満開)だった。テレビなどマスコミ報道
で今年の桜はきれいに咲いたと報じる内容を耳にした。
しかし、今年咲いた広島市や廿日市市の桜は、昨年と逆に暖冬であったために蕾に力が付かず、弱々しいまま開花したため華やかさが無く、紅色に白色を塗ったかのような花色となり鮮やかな薄紅色が見られない。
マスコミ報道は気象庁の標準木を基準とした開花宣言や花色を判断してしまうため、全体の桜開花や花色の様子を見落としてしまっているのだ。国家資格者の視点から今年の桜を見ると昨年より開花は早く、咲いた花
びらは弱々しい部分が見られる。花色は暖冬であったために紅色に白色を塗ったような色となりやや悪い。
だが桜は百円硬貨にもデザインされているほど日本になじみが深く、春を象徴させる花を咲かせ「美しい」と「優雅」の言葉が最も似合う樹木であることに変わりはないので、日本人と文化から離れることなくこれからも
春を美しく彩り、そして楽しませてくれるだろう。【
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