ID 2856
登録日 2007年 2月23日
タイトル
古座川町に桜贈る 京都の住職
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新聞名
紀伊民報
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元URL.
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=120283
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元urltop:
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写真:
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古座川町は、同町出身で京都市にある有名寺院の住職(68)から、早咲きで知られる「河津桜」の寄贈を受けた。昨年に続く寄贈で、住職は「世話になった故郷の発展を願い、毎年10本ずつ、10年間で100本
贈りたい」という。地元では「これを機に活性化につなげたい」と喜んでいる。
同町佐田の七川ダム湖畔にはソメイヨシノ約3000本が植えられ、春には多くの花見客でにぎわう。桜まつりには毎年3000人以上が訪れる。
住職は同町平井出身。地元の高校を卒業後、京都市の大学を経て、仏教の道に進んだ。毎年、桜が咲く季節になると、ニュースを見て、故郷を懐かしく感じていたという。3年前、静岡県の伊豆地方の植物園で河津桜を
見物した際「紀州も暖かいので咲くだろう」と聞き、「早咲きの桜が咲けば、より長い期間、観光客が訪れてくれ、過疎化が進んでいる故郷に恩返しができるのでは」と寄贈を決めた。
ソメイヨシノは3月下旬ごろ満開になり、短い期間で散ってしまうが、河津桜は2月上旬に開花し、満開まで1カ月楽しめるという。
10本のうち8本を22日、七川ダム湖畔のソメイヨシノが植えられている近くに、下村静夫区長(71)ら佐田区民4人が植えた。
スコップやくわで深さ40センチの穴を掘り、苗木を丁寧に埋めた。シカに若芽を食害されないように、カバーをかけ、横に支柱を2本立てた。
苗木は高さ約1・5メートル。すでにピンク色のかわいらしい花が咲いていて、区民は「美しい花。大きくなるのが楽しみ」と作業に打ち込んだ。
植樹した千郷公一さん(81)は「地元出身の人が古里を思って寄贈してくれたのがうれしい」と喜んだ。
下村区長は「過疎化で若者が減り、管理していくのは大変だが、これを励みに、桜の名所を守っていきたい」と話した。
残りの2本は、同町月野瀬の町ふるさと振興公社ぼたん荘近くに植える。昨年贈られた10本は同町大柳に植え、順調に育っている。
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