ID 2395
登録日 2007年 1月 7日
タイトル
「子どもがつくる森」作戦
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新聞名
大手小町
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/mixnews/20070105ok02.htm
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元urltop:
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写真:
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保育園や幼稚園の園児を対象にした「子どもの森づくり運動」が始まっている。森で拾ったドングリをプランターに植え、3年目に森に植樹する取り組みだ。複数の民間団体が協力して進めており、新年度は全
国50か所で実施することを目標にしている。
子どもの森づくり運動は、「自然暮らしの会」(東京)や社団法人国土緑化推進機構(同)などが運営事務局(http://www.kodomono-mori.net)を組織、今年度から取り組んでいる。
具体的には、保育園や幼稚園の子どもたちが地域の森に出かけ、ドングリなどの種を拾う。種をプランターに植えて保育園や幼稚園で育てる。3年ほどして苗が育ったら、地域の森などに植え替える――という活動だ
。
森に出かける時は、森林に関する幅広い知識を備えた「森林インストラクター」が同行する。ドングリを拾う場所や木を植える場所、インストラクターなどは運営事務局がコーディネートする。また事前に保護者向けの
説明会も行う。森づくり運動の運営事務局で、「自然暮らしの会」事務局長の清水英二さんは「生きる力を養うためにも、幼児の時代に理屈抜きで自然とふれ合う体験をしてほしい」と話す。
今年度は試験的に千葉県や愛知県など5か所で実施した。千葉県船橋市の二和(ふたわ)ひつじ幼稚園はその一つ。園児約140人が昨年10月、ドングリを拾いに地元の「船橋県民の森」を訪れた。子どもたちは葉っぱ
や木の枝で遊びながらドングリを拾い、プランターにその場で植えた。現在は園に置き、芽が出るのを楽しみに待っている。
「森の中で遊ぶのが心地よかったのか、子どもたちは自然と歌が生まれ口ずさんでいました。1回きりのイベントではなく、木を育てるという継続性が魅力」と園長の高橋裕介さんは言う。
この運動では東京のアートディレクター、水谷孝次さんらが活動の推進に協力している。拾ったドングリを持ち帰るための箱やバッグ、子どもの記録用ノートなどをセットにしたキットを作製、書店などで1セット税別190
0円で販売し、売り上げを森づくりの活動費用に充てている。
水谷さんは人々の笑顔を撮影する活動「メリー(幸せ)・プロジェクト」を行っており、森づくりに参加した子どもたちの笑顔も撮影している。「自然の営みに触れることで子どもたちの心が元気になれば」と水谷さんは話し
ている。
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