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- ID:
- 39258
- 年:
- 2017
- 月日:
- 0807
- 見出し:
- 南氏と下郷氏が講演 ブラジル知る会20周年記念して
- 新聞名:
- サンパウロ新聞
- 元URL:
- http://saopauloshimbun.com/%E5%8D%97%E6%B0%8F%E3%81%A8%E4%B8%8B%E9%83%B7%E6%B0%8F%E3%81%8C%E8%AC%9B%E6%BC%94%E3%80%80%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%83%AB%E7%9F%A5%E3%82%8B%E4%BC%9A20%E5%91%A8%E5%B9%B4%E8%A8%98%E5%BF%B5%E3%81%97/
- 写真:
- なし
- 記事
- ブラジルを知る会(清水裕美代表)20周年記念の講演会が、7月28日サンパウロ市内のブラジル日本商工会議所の会議室で行われた。毎年原住民インディオと共同生活を行うNPO邦人熱帯森林保護団体の南研子代表と、フリージャーナリストの下郷さとみ氏が「アマゾンの今」をテーマに、人のつながりの大切さや現在のアマゾンの現状、同団体の活動などを紹介した
南代表は講演で、1989年に英国の歌手スティングが熱帯雨林保護を呼びかけるワールドツアーで来日した際に、インディオの長老らと出会い、それから今日まで計31回アマゾンに入ることになった「縁」の力を紹介。知識として裸族を知っていても、実際に全裸の男たちに囲まれた衝撃の強さを物語り、ワニの側で水浴びをしたり、用を足す時に毒蛇が通り過ぎたエピソードなどを披露しながら体験の重要性を語るなどした
現代社会において肉料理を見た時に実際に命を奪って生きていることを想像する人はほとんどいないことも引き合いに出しながら、如何に文明の貨幣制度の進歩の過程で直感や想像力を使う機会が失われているかを語った
下郷氏は、アマゾン河の支流、パラー州とマットグロッソ州をまたいで流れるシングー川流域の8つの先住民区での活動を写真を交えながら紹介した。保護区の境界線ギリギリまで開墾された上空写真を見せながら、森林の減少による気候変動の影響も指摘した
同団体がマチプ村などで、持続可能な養蜂技術を駆使したはちみつづくりを支援し、原住民の村に井戸や太陽光パネルなどを導入するために必要な利益をあげさせる「はちみつプロジェクト」も紹介された
他にはカヤポ族の青年らが主体的に熱帯雨林での消防活動を行うよう支援する「消防団プロジェクト」の現状も報告された
当日参加したサンパウロ在住1世女性(ブラジルを知る会非会員)は、「アマゾンの熱帯雨林は材木のためではなく、大豆などの畑になっていることは知らなかった」と話し、「駐在員の奥さん方もみんな金魚鉢の中で(閉じこもって)暮らしていると勘違いしていました」と話し、同会の活動を称賛していた
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