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- ID:
- 39090
- 年:
- 2017
- 月日:
- 0719
- 見出し:
- あきる野で桜の一本彫り「阿弥陀如来立像」展示 人形作家・友永さん手掛ける
- 新聞名:
- 西多摩経済新聞
- 元URL:
- https://nishitama.keizai.biz/headline/889/
- 写真:
- 【写真】
- 記事
- あきる野市の人形作家・友永詔三さんがマレーシアの僧侶の依頼で手掛けた木彫りの阿弥陀如来立像がこのほど完成し、自身の所有する「深沢小さな美術館」(あきる野市深沢、TEL 042-595-0336)で展示されている
友永さんはNHK総合テレビで1982(昭和57)年まで放映された人形劇「プリンプリン物語」の人形美術を担当していた。今回制作した阿弥陀如来立像は、雲の台を含めた全長は2.5メートル。雲の上に蓮華座、その上に右足を斜め前に踏み出し、わずかに腰を落とした阿弥陀如来像、光背にハスのつぼみを9つ配した。雲はクスノキ、それ以外は桜の大木を使った一木彫りだ。ひだのない滑らかな衣、故郷の高知・四万十川で取れた水晶を削って入れた眉間の白毫など従来の仏像の形式にとらわれず自由な発想で作ったという。 依頼者はマレーシア・マラッカ知歸佛社の釋法光住職。美術品への造詣が深く、自身の寺を文化の発祥地にしたいと気に入った作品を集めている。以前、友永さんの美術館を訪ねたことがあり、新しく作った念仏堂に安置する像をと2年半ほど前に依頼があった
「仏師でもない自分が」と恐縮する気持ちもあった友永さんだが、「仏像っぽくなくていい。自分の大事な人を思いながら彫ってほしい」という住職の言葉に促され注文を受けた。「日本の作品らしく、できれば桜の木を使ってほしい」との希望も。ちょうど手元に桜がなくクスノキで代用しようと考えていたところ、注文の2日後に知人を介して長さ1.8メートル、重さ1.5トンの桜の大木が手に入った。ひび割れた外観に反して中は腐りもなく、彫っていくとちょうど胸の辺りに美しい木目が出たという
仏像は納品前の10月末ごろまで展示予定。友永さんは「自分がいなくなっても作品は異国で生き続ける。ものを作る者としてはありがたい。今回の制作は作家冥利(みょうり)に尽きる」と話す
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