v10.0
- ID:
-
34958
- 年:
- 2016
- 月日:
- 0229
- 見出し:
- 津波到達地点に桜植樹
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元URL:
- http://www.yomiuri.co.jp/local/miyagi/news/20160228-OYTNT50319.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
- ◆仙台の主婦考案 避難の目安、後世に 東日本大震災の記憶を後世に伝えようと、仙台市太白区の主婦、松田正子さん(61)らが「はなはなプロジェクト」をつくり、沿岸の津波到達地点に「浪分桜なみわけざくら」を植えている。2014年3月から植え始めた桜は、9市町で24本。松田さんは「沿岸15市町に植えて、千年後の子供たちにも津波のことを伝承したい」と話している
松田さんが取り組みを始めたのは、震災当時、中学1年だった福島県浪江町の親戚から「自宅に1人でいて、どこに逃げればいいかわからなかった」と聞いたことがきっかけだった。桜の木を植えて、避難の目安にしようと考えた
京都市で造園業を営み、「桜守さくらもり」として知られる佐野藤右衛門(16代目)さん(87)に桜の木の提供を依頼したところ、「自分にもできることを手伝いたい」と無償で提供してもらえることになった
佐野さんが種から育てた木は樹齢30年の枝垂れ桜で、京都市の円山公園のシンボル「祇園の夜桜」のひ孫にあたる。接ぎ木で増やすソメイヨシノと違い、種から育てたヒガンザクラ系統の品種は長いもので千年以上生きるという
今年は多賀城市など7市町に18本が植えられた
27日には、岩沼市で被災者が集団移転した玉浦西地区内の公園にも植えられた。植樹式には佐野さんも参加し、「桜の木が土地になじむには数年かかる。面倒を見ていただき、次の世代にも引き継いでいってほしい」と話した
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