v10.0
- ID:
- 36955
- 年:
- 2016
- 月日:
- 1124
- 見出し:
- 樹木はなぜ紅葉するのか 色の正体は化学物質
- 新聞名:
- ZAKZAK
- 元URL:
- http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20161124/ecn1611240830004-n1.htm
- 写真:
- なし
- 記事
- これから、首都圏近隣の紅葉も順次見頃を迎え、もみじ狩りの季節が到来する。一口に紅葉といっても、カエデ・モミジのように葉が赤くなるもの=紅葉、イチョウやシラカバのように黄色くなるもの=黄葉、ブナやケヤキのように褐色になるモノ=褐葉の3種類。それらの色が混ざり合うので、自然林の紅葉はものすごくキレイになる
ただ疑問なのが、植物が落葉する前にナゼ葉の色をわざわざ変えるのか。調べてみた
樹木の種類は大別すると、落ち葉の有無で常緑樹、落葉樹、葉の形で針葉樹、広葉樹の4分類。日本の紅葉のほとんどは落ち葉広葉樹だ
葉の役割は(1)光合成=光エネルギーを使って緑色のクロロフィル(光合成色素)で水と二酸化炭素から、炭水化物を作るとともに、その過程でできた酸素を葉の裏の気孔から放出(2)呼吸=すべての生物と同様に気孔から酸素を吸って二酸化炭素を放出(3)蒸散=植物内の温度・湿度管理のため、気孔から水蒸気を排出
地球の中~高緯度地方では冬になると、日光の照射量が減少→気温・湿度が低下→雪が降る。すると、光合成ができなくなり、蒸散が不要に。また活動が停止するので呼吸も不要になる
そして緑色のクロロフィルが分解されて無色になると、葉の成分として赤ワインの色素=アントシアンが残ったら赤色に、南瓜の色素=カロチノイドなら黄色に、柿渋色のタンニンなら褐色に。最後に役割がなくなった葉は、順次切り離して落ち葉になる
あの鮮やかな色は純粋に葉の内部の化学物質の色なのだ
..