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- ID:
- 45370
- 年:
- 2019
- 月日:
- 0709
- 見出し:
- 【大人の遠足】山形・最上峡「幻想の森」 樹齢1000年超の巨木に圧倒
- 新聞名:
- 産経ニュース
- 元URL:
- https://www.sankei.com/premium/news/190629/prm1906290009-n1.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
- 県土の7割を森林が占める山形県。なかでも森林の多い県北東部の最上エリアが「巨木の宝庫」と知られるようになったのは最近のことだ。本州最古のスギといわれ、樹齢1000年を超す森の巨人に会いに行った
日本三大急流の一つ、最上川。山形県の母なる川ともいわれ、江戸時代、紅花を京都に運ぶ最上川舟運で山形は潤った。その最上川の中流に、豊かな自然をいまに残す戸沢村はある。国道47号を新庄方面から酒田方面に車で走ると、「幻想の森」という小さな看板が見え、誘われるように入った。「谷側の道が崩れたら」と不安を感じながら車1台がやっと通ることのできる林道を約20分(実際は40~50分かかったように感じた)
登り切ったところに「幻想の森」の看板が見えた。「確かここは、女優、吉永小百合さん出演のJR東日本のCMで見たな」などと、はやる気持ちを落ち着かせ、カメラとメモ帳を片手に森に入る
タコ足のように幹広げ 「すぐそこに見えますから」。途中で出会った男性が教えてくれたように、幹周りが優に10メートルを超す巨木が見える。「これだっ!」。シャッターを押そうとするのだが、なぜか手が震える。スギといえば、まっすぐ上に伸びる木(直幹)ばかりと思っていたが、タコ足のように幹が分かれる多幹型のスギを初めて知った。一つとして同じ形をしたスギはなく、みな、タコ足のように幹を広げる。太平洋側に多い直幹のオモテ杉に対し、日本海側は「ウラ杉」と呼ばれる理由に納得する。地元では山ノ内杉、土湯(つちゆ)杉などと地名をとって呼ばれ、幹周りが18・54メートルの「幻想大スギ」もある
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