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- ID:
- 44937
- 年:
- 2019
- 月日:
- 0528
- 見出し:
- おもしろ地形の本
- 新聞名:
- 日刊ゲンダイ
- 元URL:
- https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/254636
- 写真:
- 【写真】
- 記事
- 「日本列島の自然と日本人」西野順也著 タモリのあの番組の影響なのか、学生時代は暗記科目で退屈だった「地理」が今、脚光を浴びている。また、2022年度からは高校で地理が必修化されるそうだ。そんな「地理」を学び直し、その面白さを教えてくれたり、地震に備えるための基本情報が詰まった本など5冊を紹介する
日本列島は、山や谷による分断された地形と、温暖で湿潤な気候があいまって、縄文以来、日本特有の風土と文化が生み出されてきた。そんな日本人と自然との関わりを考察したテキスト
日本人は、自然から豊かな恵みを得てきたが、自然を大切にしてきたわけではない。万葉集や浮世絵からも、日本の森林が荒廃していたことが読み取れるという。一方で島国に住む日本人は、災害が起きても土地を捨て他の土地に移ることができなかった。森林の回復を待ちながら自然が与えてくれる範囲内で生きていくしかなく、不安定な自然に適応する努力を数千年も続けてきた。その結果、自然に対する緻密な観察力と、自然の変化に対する鋭敏な感受性が磨き上げられ、やがてそれらが日本特有の精霊信仰的な自然観を育んできたという。多彩な視点から語られる日本人論
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