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- ID:
- 43812
- 年:
- 2019
- 月日:
- 0129
- 見出し:
- 米グラミー賞で展示! 匠の技を結集した“斬新すぎる”茶室とは?
- 新聞名:
- ニフティニュース
- 元URL:
- https://news.nifty.com/article/item/neta/12266-172946/
- 写真:
- 【写真】
- 記事
- 東京に関わるさまざまな外国人の視点で東京の魅力を再発見するTOKYO MX(地上波9ch)の国際情報バラエティ番組「明日どこ!?DX」(毎週日曜13:00~)。12月2日(日)放送の「トレジャーニッポン」のコーナーでは、前回に引き続き、アメリカ人俳優のマイケル・キダさんが職人の街・福岡県大川市を訪れた模様をお届けしました
マイケルさんが大川市を訪れた理由の1つは、斬新かつ精巧に作られた茶室を見るためです。今回、まず伺った株式会社プロセス井口の工場では、茶室をはじめ、岐阜県にある世界遺産・白川郷の家具や、キッチン、テレビ周りの木工製品を一つひとつ手作りしています
同社の木工職人、井口敬茂さんに工場内を案内してもらうと、そこにはマイケルさんがあこがれていた茶室がありました。組み立て式で、柱のなかにはLEDが組み込まれており、釘が1本も使われていないのが特徴だそうです
井口さんは、「大川市には、家具や建具のメーカーがいっぱいある。組子の技術、畳のい草を染める技術、木工の技術、そしてLEDを使った最先端の技術がある」と誇らしげに語ります。そんな職人たちの技を結集して製作された茶室は、2017年に開かれたアメリカの音楽祭・グラミー賞の会場でも展示されました。茶室を間近で見ることができたマイケルさんは「いろんな技術を合わせてモノを作るのはカッコイイ」と感激しきりの様子でした
続いては、およそ300年続くお酢の蔵元、株式会社「庄分酢」へ。蔵元の高橋清太朗さんの案内で、老舗の蔵の心臓部を見せてもらうと、そこには巨大な木桶がズラリと並んでいます。高橋さんによると、リンゴ酢や醸造酢など種類ごとに分けられたさまざまなお酢が発酵中だとか
「木桶を作る職人がなかなかいない」と嘆く高橋さん。現在は酒屋などから木桶を譲り受けている状況だと言います。蔵のなかを見渡し、木桶の上の部分がわらでくるんであることを疑問に思ったマイケルさん。その理由を尋ねてみると、高橋さんは「このわらはお酢の発酵の肝」と話し、お酢の表面を保温するため、わらで木桶を覆っていると教えてくれました
原料のお米や玄米からお酒ができ、表面を覆っている酢酸菌がアルコールをお酢へと変える働きをします。高橋さんは「お酒は軽いので木桶の上のほうに上がっていき、お酢は比重が重いので下に沈みます。3ヵ月ぐらいかけ、なかのお酒がゆっくりとお酢に変わっていきます」と説明してくれました
木桶のなかを見せてもらったマイケルさんは「甘い香りや酸っぱい香りがする。説明できないぐらいいろんな香りがする」と驚きの声を上げます。発酵中のお酢を試飲したマイケルさんは「最初は酸っぱいけど、チーズっぽい発酵の香りがする」と昔と変わらぬ製法で作られる老舗の味わいに感動していました
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