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- ID:
- 43540
- 年:
- 2018
- 月日:
- 1221
- 見出し:
- 売木産ヒノキが名古屋城に? 木造復元で使われる可能性
- 新聞名:
- 信濃毎日新聞
- 元URL:
- https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20181219/KT181218FTI090012000.php
- 写真:
- なし
- 記事
- 名古屋市が木造復元を目指している名古屋城に、下伊那郡売木村産のヒノキが建材として使用される可能性が出ている。木材調達を担う竹中工務店名古屋支店(名古屋市)から委託を受けた業者「大方(おおがた)官材」(高知県)が年明けにも伐採を予定。同市が復元に必要な文化庁の認可を取得し、木材の品質検査をクリアすれば、小天守(しょうてんしゅ)の建築に使われる見通しだ。清水秀樹村長は「村の林業を再び盛り上げるきっかけにしたい」と期待している
市名古屋城総合事務所(名古屋市)によると、木造の天守閣は1945(昭和20)年の空襲で焼失し、59年に鉄筋コンクリート造の現在の天守閣に再建された。木造復元事業は、市が2022年12月完成を目標に、昭和期の実測図や写真を基に推進。同市と契約した竹中工務店が、柱やはりなど構造部分に使う国産材を、計約2300立方メートルを目標に集めている
清水村長は16年3月、河村たかし名古屋市長と面会した際、村産材を使ってほしいと要請。村産材が建材としても活用できるとPRを続けてきた。村を訪れて立ち木を調査した大方官材の芝久義社長(71)は「大きな木も多く『いける』と思った」と話す。木材は、若干の余分を含め計26本必要で、村有林「村記念休養林」から切り出す方針という
木造復元事業を巡り、同市は今秋にも史跡の現状変更に必要な基本計画を文化庁に提出する予定だったが、調整が難航し遅れている。さらに、大方官材によると、切り出した木の乾燥前後に品質検査を行い、一定の条件をクリアする必要がある
木を売ることで村が成り立つということから70年前に名付けられた売木村。名古屋城への使用が決まれば、「『売木ヒノキ』のブランド化を図り、県内外に発信したい」(清水村長)としている
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