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- ID:
- 35167
- 年:
- 2016
- 月日:
- 0330
- 見出し:
- 名所の桜、介護の年頃 目黒川・隅田川
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元URL:
- http://www.yomiuri.co.jp/local/tokyo23/news/20160330-OYTNT50020.html?from=ycont_top_txt
- 写真:
- 【写真】
- 記事
- 桜の名所を持つ都内各区で、桜の木の保全活動が始まっている。最も親しまれている「ソメイヨシノ」の寿命は60年とも言われており、戦後に植えられた多くが「老齢」にさしかかっているためだ。枝ぶりや根の状態を確認し、剪定せんていや植え替えに乗り出す
4キロ・メートルにわたって約800本の桜並木が続く目黒区の目黒川。区内には、川沿いを合わせて約2300本もの桜が街路樹などとして植えられている。区みどりと公園課は「ソメイヨシノがほとんどで、半数は樹齢50年ほど。もうすぐ寿命を迎える木も多い」とみている
区は2015年度、街路樹約1000本を対象に、「幹内部に空洞がないか」「枯れた枝がないか」など木の状態を確認した。その結果、倒木の危険があるものなど27本を伐採した。16年度には「碑いしぶみさくら通り」など2路線で、桜並木の再生計画作りを進める。住民の意見を聞きながら、植え替えなどの可能性を探る
13年度には保全活動の資金を募る「目黒のサクラ基金」を創設するなど、住民参加の取り組みを続けてきた。桜の保全や植え替えが必要という事情を知らない住民からは、剪定や伐採に対して反対の声が上がることもある。同課は「再生計画や基金を通して、桜の問題について区民の理解を広げたい」と話す
隅田川沿いも都内有数の桜の名所だ。隅田公園の台東区側にはソメイヨシノ約600本が並ぶ。昭和50年代以降に植樹されたものが多いが、「地元の人から『花の勢いが落ちている』という声が寄せられることが増えた」(台東区公園課)という。隅田公園の改修工事が15年度で終了することを受けて、区では16年度、保全計画作りに着手する。樹木医らに委託し、枝の重なり具合や病害虫被害などを確認する。台東区の木は桜で、区公園課は「スカイツリーも近く、外国からのお客さまも集まるスポット。保全に力をいれ、桜を守っていきたい」としている
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