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- ID:
- 35136
- 年:
- 2016
- 月日:
- 0324
- 見出し:
- 桜の花見 いまむかし
- 新聞名:
- ヘッドライン ニュース
- 元URL:
- http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2016/03/24-24067.html
- 写真:
- なし
- 記事
- 東京都心の場合、今年は21日だった。平年より5日、昨年よりも2日早かった。桜の開花だ。これからしばらく、職場や家庭は「花」の話題であふれるのだろう▼20年ほど前まで、数十本ほどの桜の木がある公園の真ん前に住んでいたことがある。この季節になると、夜中にひとり出向き、誰もいない月明かりの下で揺れる花を楽しんだものだ。ああ、古の西行法師もきっとこんな気持ちで花を眺めていたのだろう、などと感傷に浸りながら▼ところがその後、地域の「花見祭り」というのが始まり、昼も夜も隔てのないどんちゃん騒ぎが始まった。とりわけ昼は「カラオケ大会」があるせいで、そのうるささも半端ではない▼それはそれで楽しいものではあるが、特別なことでもない限り、もう夜桜を一人楽しむこともないのだろうなと、近くに引っ越した今もその公園の前を通るたびに思う▼ただ一つだけ気になるのは、万葉時代や西行の頃の桜とはどんなものだったのかということだ。今や桜といえばソメイヨシノだが、その歴史はせいぜい江戸時代からだろう。昔の桜は、今でいう山桜のようなものだったらしいが、見ている「モノ」が全く違うのだとしたら、「にわか西行」を気取ったところでおかしなことになる▼まあ、どうせ何を見たところで洒落た言葉一つででこないのは確かなのだが
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