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- ID:
- 41234
- 年:
- 2018
- 月日:
- 0408
- 見出し:
- 北斗星(4月8日付)
- 新聞名:
- 秋田魁新報
- 元URL:
- http://www.sakigake.jp/news/article/20180408AK0011/
- 写真:
- なし
- 記事
- 林野庁は昨年11月、京都市左京区の大悲山(だいひざん)国有林にある「花脊(はなせ)の三本杉」のうち1本が樹高62・3メートルで、高さ日本一であると発表した。2位は同じ三本杉の1本で、かつて日本一を誇った能代市二ツ井町の「きみまち杉」(樹高58メートル)は4位に後退した▼同国有林を管理する京都大阪森林管理事務所によると、三本杉は地元で樹齢千年と伝えられるご神木。同庁の「森の巨人たち百選」のデータ一覧には樹高35メートルと記録され、きみまち杉には遠く及ばない数字だった▼だが「そんなに低いわけはない」というのが地元の共通認識だった。同事務所は小型無人機ドローンで樹高を簡易的に測れると聞き、おととし測定してみたという。すると、当時日本一だった愛知県新城市の「傘杉」(59・6メートル)を超える数値が出て驚いた▼昨年、正式にレーザー測定をして日本一と発表した。同事務所は観光名所になることを期待する一方、「ドローンで簡単に樹高を測れる時代に、いつまで日本一の座を保てるか」と心配もする▼きみまち杉は天然秋田杉が林立する仁鮒(にぶな)水沢スギ植物群落の保護林の中にあり、推定樹齢は約250年。能代市観光振興課は「後退は残念だが、樹高だけでなく秋田杉という資源の魅力、保護林一帯の魅力をアピールしていきたい」と言う▼日本一の称号はなくても高さ58メートルの巨木の存在感は圧倒的だ。きみまち杉までは歩道が整備されている。まだ見たことがないという人は、雪が消えたらぜひどうぞ
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