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- ID:
- 41221
- 年:
- 2018
- 月日:
- 0407
- 見出し:
- 平和考える資料に 伊勢崎茂呂小 80年前の爆撃機プロペラ発見
- 新聞名:
- 上毛新聞ニュース
- 元URL:
- https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/society/44288
- 写真:
- 【写真】
- 記事
- およそ80年前に造られた国産爆撃機用の木製プロペラが、群馬県の伊勢崎茂呂小で見つかった。三菱重工業が開発・製造した「九三式重爆撃機」用のもので、日本楽器(現ヤマハ)が製作したとみられる。同校に渡った経緯は不明だが、市内の伊勢崎神社には戦時中、中島飛行機の関係者が飛行機の無事帰還を願って奉納した木製プロペラがある。関係者は「平和の大切さを考える貴重な資料になる」として発見を喜んでいる
プロペラは全長3.8メートルで、全体に灰色の塗料が塗られている。中心部の側面に「九三式重爆撃機(二型)用プロペラ」「昭和11年7月」などの文字が確認できるほか、日本陸軍の紋章と日本楽器の社章がある。同爆撃機は1936(昭和11)年までに100機以上製造されたが、日本航空協会(東京・港区)などによると同機に関連した物が見つかるのは珍しいという
昨年9月、同校のプール東側倉庫にプロペラがあるのを木村収校長が見つけ、地元の卒業生に聞き取りを行うなど独自に調査した。今年2月には、「伊勢崎空襲を語り継ぐ会」の会員2人が6年生の授業のために来校した際に実物を見てもらった。同会の佐藤好彦会長は「驚いた。市内に残る戦争事跡として貴重なもの」と話す
木村校長の調査では、かつて同校にあった講堂外側の壁で50(昭和25)年前後にプロペラを触った記憶があるという卒業生の証言を得たが、いつどのようにしてプロペラが同校に来たのかは謎のままだ
現在は校舎2階渡り廊下の脇に移し、校外の人でも事前に連絡すれば見ることができる
木村校長は「このプロペラは平和を考える資料になる。地域と結び付きの深いものだと思うので、どういう経緯で小学校に来たのか、何か知っている人がいたら教えてほしい」と呼び掛けている
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