v10.0
- ID:
- 35096
- 年:
- 2016
- 月日:
- 0316
- 見出し:
- 感動与えられる作品を
- 新聞名:
- 大阪日日新聞
- 元URL:
- https://www.nnn.co.jp/dainichi/rensai/people/160316/20160316057.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
- 繊細な羽の筋や生き生きとした口の開き方まで本物と見間違うような「木彫りの野鳥(バードカービング)」の作品が所狭しと並ぶ
自宅にギャラリーを開設し、木彫作品を展示販売。「木彫とやま」代表を務める
木彫の原点は能面。1972年、知人の紹介で能面師の故・石倉耕春氏と出会ったことが大きな転機となり、会社勤めの傍ら能面の制作と研究に打ち込んだ
完成までに半年を要する中、同時進行でバードカービング制作にも開眼。もともと絵が得意だったため動物園へ観察やデッサンに出掛けるなどし、独学でマスターした
鳥の美しさに魅せられ、現在はもっぱらバードカービング制作に軸足を置く。「価格は相場のほぼ10分の1」と胸を張り、百貨店などで開催される販売会では毎回好調な売れ行き。リピーターも多いという。有名なアコースティックギターデュオのメンバーが購入し、本人がツイッターで作品を紹介したことからファンの間で話題になったことも
長年の間にはさまざまなエピソードも。購入者の飼い猫が本物の鳥と間違えて作品にかみつき壊したため修理。またある人からは家族同然のインコが死んだため「遺影代わりに」と制作を依頼され、写真を参考に仕上げたところ、その出来栄えに感激の涙を流したという
「信頼をいただくことが何よりもうれしい。これからもいかにお客さんを感動させられるかを信条に制作に励みたい」と意欲を燃やす。70歳
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