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- ID:
- 40945
- 年:
- 2018
- 月日:
- 0305
- 見出し:
- オリンピック助成金を見込んだ東京・中野区の再開発で、1万7787本の樹木伐採
- 新聞名:
- ハーバー・ビジネス・オンライン
- 元URL:
- https://hbol.jp/161512
- 写真:
- なし
- 記事
- 草地広場には300mトラックや照明塔が建設される 東京・中野区の「平和の森公園」は、戦後の米軍接収から中野刑務所を経て、区と住民の連携による払い下げ運動の成果として手に入れた、住民ゆかりの公園だ。2万5000本余りの樹々は猛暑の日差しをさえぎり、水辺にはカワセミが訪れ、ザリガニ釣りもできる。広々とした草地広場はシニア層や子どもたちにも貴重な場所となっている。発掘調査では、弥生時代、縄文時代、古墳時代の住居址や土器が多数出土している
そんな平和の森公園で今、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて体育館や陸上競技場の建設、野球場の拡幅といった再開発計画が進められている。そして、そのために公園内の樹木約2万5000本のうち1万7787本が伐採されようとしているのだ
区は「伐採しない」と言っていたはずが「樹木1万7787本を伐採」に変更 平和の森公園は広さ5万4700平方メートル。公園は大きく2つに分かれ、野球場と散策路のある多目的広場と1万1600平方mの草地広場が広がる。一人当たりの公園面積が東京23区で2番目に少ない中野区の住民にとって、大切な憩いの場になっている
中野区による公園整備構想案が持ち上がったのは2015年4月。当初は、体育館・少年野球場・陸上トラックを建設するにあたって「樹木伐採はせず、移植も極力しない」という設計だった。ところが区の整備計画は変更に変更を重ねることになる
結局、少年野球場はナイター設備を備えた大人用野球場になり、小さい子どもが安心して遊べる草地広場にはコンクリート製のすべり台、その近くにバーベキューサイトが追加で設置されることになった。その結果、中高木251本を含む1万7787本の樹木を伐採し、絶滅危惧種アズマヒキガエルなどが生息する水辺を工事することになり、当初55億円だった工事予算は108億円にまで膨らんだ
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