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- ID:
- 31320
- 年度:
- 2014
- 月日:
- 0914
- 見出し:
- 倒木54本過去最多 台風や大雪の影響 13年度、日光杉並木の指定木
- 新聞名:
- 下野新聞
- 元URL:
- http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20140914/1717026
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 2013年度に日光市の日光、例幣使、会津西の3街道で倒木した文化財指定の並木杉は計54本に上り、県が把握する1976年度以降で最多だったことが、13日までに県教委文化財課への取材で分かった。大型で勢力の強かった13年10月の台風26号や記録的だった14年2月の大雪が影響し、倒木によ
る被害も民家など10棟、車38台、墓石9カ所と相次いだ。3街道の管理団体となっている県は本年度、並木杉を所有する日光東照宮や同市、県警と初の「日光杉並木街道管理対策関係機関連絡会議」を立ち上げ、事故の未然防止や発生時の的確な対応などめぐり協議を重ねている。
同課などによると、日光市内の3街道で倒木した指定木は、13年10月16日に関東、東北の太平洋側沿岸の海上を北上した台風26号の影響が34本。翌14年2月上旬と同中旬の2度にわたる大雪が13本、そのほかの強風が7本だった。3街道には指定木以外の並木杉も生育しているが、それらの杉も含
めた倒木の総数は「把握できていない」(県教委文化財課)という。
県は1976年度から自然災害などに伴う指定木の倒木数を確認。年によって数は大きく異なり、79年度はこれまでの最多だった38本を記録したが、76年度と2008年度はゼロだった。13年度までの38年間の年間平均倒木数は9・5本となり、13年度の突出が浮き彫りになっている。本年度は5本(8月末現
在)が倒木している。
日光東照宮によると、林務課の職員が通常月2回ほど3街道をパトロールし、幹が割れたり枯れるなどした指定木をチェック。文化庁の許可を得て伐採している。安全面などから伐採した「危険木」や「枯損木」は76年度以降、2525本に上る。一方、県も根元に栄養価の高い土を盛る「客土工」や支障木の
伐採といった樹勢回復事業などに取り組んでいるが、倒木は絶えない。
連絡会議は6月、7月、今月10日と計3回開催。平常時の巡回や発生時の連絡・初動体制、倒木の処理や第三者への補償などについて協議している。
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