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- ID:
- 31259
- 年度:
- 2014
- 月日:
- 0904
- 見出し:
- 妖精たちのドアを探せ!
- 新聞名:
- PUNTA
- 元URL:
- http://punta.jp/archives/28428
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 数年前から、米国では妖精のための小さなドアを設けることが静かなブームになっている。ある親子が妖精のための小さな扉を作ったことがきっかけとされている。それが少しずつ広がって、玩具店の壁に作られたり、書店の本棚に作られたりしてきた。
フィラデルフィアに設置されたドア (c)PRNewsFoto/Keebler
フィラデルフィアに設置されたドア (c)PRNewsFoto/Keebler
最近では、自然公園や地域の森の樹木の根元に妖精のドアを取り付けているものも出てきた。最初に樹木の根元にドアがつけられたのはサンフランシスコの公園。ここでも、父親と息子によってドアが作られ、取り付けられたという。
この妖精のためのドア作りの流行をうまくとらえて、キャンペーンに応用している会社がある。米国のスーパーマーケットでクッキーなどを販売しているキーブラーだ。
現在、ケロッグ社傘下に入っているキーブラーだが、創業1853年という老舗。長年に渡ってキーブラーのキャラクターを務めているのが赤い帽子に緑のジャケットを着た妖精だ。木のドアの前でキーブラーのロゴを紹介している姿で知られている。過去のアニメーションのテレビCMでも、木の中に住んでいるこの
妖精が自分の小さな家でクッキーを作ったり、小さなドアから顔を出したりするシーンが映し出されている。多くの米国人にとって、子どもの頃に見たなつかしいテレビコマーシャルのひとつが妖精エルビスのアニメーションなのだ。
キーブラーはまるで妖精が住んでいるかのような小さな扉を全米各地の公園などの木に設置しはじめた。キャラクターの妖精が全米各地の小さな部屋を引っ越ししていくというストーリーに仕立てている。木のドア、石のドア、デコレーションがあるもの、ガーデンファニチャーが置かれているものもある。地図ととも
に写真も公表されているので、近隣に住んでいる人は実際に出かけて見ることもできる。もちろん、地域の人や一般の人が木の根元に妖精のためのドアを取り付けるのもOKだ。
それぞれに工夫が凝らされた小さなドアをじっと見つめていると、クッキーを作る妖精が住んでいるような気がしてくる。子どもだけでなく、大人にも人気のあるキャンペーンとなっているのもうなずける。
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