v10.0
- ID:
- 31171
- 年度:
- 2014
- 月日:
- 0824
- 見出し:
- ヒノキの机と椅子、親子で組み立て 尾鷲・宮之上小
- 新聞名:
- 中日新聞
- 元URL:
- http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20140824/CK2014082402000027.html
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 九月から新校舎で授業が始まるのを前に、尾鷲市宮之上小学校の児童と保護者が二十三日、新校舎で尾鷲ヒノキ製の机と椅子を協力して組み立てた。地元特産品の木のぬくもりや木材製品が出来上がる過程を知ってもらおうと、市教委が企画。耐震性などで約四十年ぶりに新築された校舎に真新しい
机と椅子を並べ、間もなく始まる新学期に向け児童たちは胸を高鳴らせていた。
組み立て作業には児童と保護者計二百四十人が参加。体育館で市の木のまち推進課の職員が木を育てる大切さや、木が生育する森林のサイクルを説明した。「木が商品になるまでに七十年かかります」と聞いて児童たちは驚いた表情を見せていた。
この後、学年ごとに新校舎の教室に移り、机と椅子の組み立て作業を開始。説明書を見ながら、尾鷲ヒノキ製の天板や側板をボルトで固定するなどして作った。児童たちは「そっちを持って」「側板の向きが逆」などと保護者と声を掛け合い、頭にタオルを巻いたお父さんらが汗を流しながら手伝った。
組み立てた机と椅子を教室に並べ、木の感触を確かめる児童=尾鷲市宮之上小で
写真
一時間半ほどで完成。自分の名前が書かれたシールを貼り、それぞれ教室に並べた。
お母さんと一緒に組み立てた五年の中村美琉(みりゅう)さんは「ねじを締めるのに力がいるので大変だった。木の椅子はとてもいい香りがして座り心地もいい」と喜んでいた。
市教委総務課の佐野憲司課長は「毎日触れる机と椅子を自分の手で組み立てることで愛着がわくはず。地元の林業についても興味を持ってもらえれば」と話した。
新校舎は鉄骨二階建て二千三十八平方メートル。今月八日に引き渡しがあった。二十七日に登校日があり、九月一日の新学期から本格的に利用する。
机と椅子百二十セットは市教委がみえ森と緑の県民税の市町交付金(三百九十万円)を活用し、四百四十八万円で購入した。
..