v10.0
- ID:
- 26771
- 年度:
- 2013
- 月日:
- 0206
- 見出し:
- 花粉症の「救世主」無花粉スギ 開発者の思い…10日
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元URL:
- http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/tv/tnews/20130205-OYT8T00543.htm
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- TBSは、未来を開こうと奮闘している人々を追うドキュメンタリー番組「夢の扉+」(日曜後6・30)で10日、花粉症を防ぐ切り札といわれる「無花粉スギ」を開発した研究者を紹介する。
「50年後、花粉症が過去の話になっていればいい。昔はひどかったと」
国民の5人に1人が発症していると言われ、誰もが発症する可能性を持つ花粉症。今年もスギ花粉の飛散する季節が近づいてきたが、今年の飛散量は例年の3~7倍とも予測されている。例年以上に患者には厳しい年になりそうだ。
そんな花粉との闘いに終止符を打つ「切り札」として期待されているのが、花粉が飛ばない「無花粉スギ」だ。この杉を開発したのは、富山県森林研究所の主任研究員、斎藤真己さん(41)。斎藤さんは、林業にも適した優良かつ無花粉のスギを、種子から大量生産する技術を全国で初めて確立し、約500
0本の苗木を育て、昨秋、植林にこぎ着けた。
斎藤さんの無花粉スギの研究の始まりは約20年前。きっかけは、富山市内で偶然発見された花粉が全く飛ばない1本のスギの木。斎藤さんが所属していた大学院の農学研究室に共同研究が持ちかけられ、斎藤さんは「花粉症患者の未来を変えるかもしれない」と直感し、研究に打ち込んだ。
しかし、学会で発表しても全く相手にされなかった。「1本だけ見つかっても仕方がない」との理由からだった。斎藤さんは必ず実現してみせると心に誓い、全国各地からスギの優良品種の花粉330品種を取り寄せ、無花粉スギと1種ずつ交配させていった。そして、ついに、「無花粉になる遺伝子」を持つ品種を
発見。9年の年月をかけて、ようやく運命の1本にたどり着いた。
番組は、「花粉症の救世主」を生み出した斎藤さんの研究にかける思いや、生き様を紹介していく。
..