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- ID:
- 30143
- 年度:
- 2014
- 月日:
- 0408
- 見出し:
- 王子製紙の米子工場に新設備 溶解パルプ輸出へ
- 新聞名:
- 日本海新聞
- 元URL:
- http://www.nnn.co.jp/news/140408/20140408007.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 大手製紙会社の王子製紙(東京)は、木材チップから衣料用の再生繊維・レーヨンの原料となる溶解パルプや、石油精製の溶剤に使う化学物質を生産する新規事業参入に伴い、拠点となる米子工場(鳥取県米子市吉岡)に生産設備を新設した。5月から本格稼働させ、溶解パルプを中国や台湾に出荷
する。
新たに設置された溶解パルプの生産ライン=7日、米子市吉岡の王子製紙米子工場
溶解パルプ生産設備は2階建て4564平方メートル。レーヨンは木材の中にある繊維素材からできているが、今回、繊維素材の純度の高い溶解パルプを生産するラインを設けた。総投資額は約79億円。
4月に中国、台湾の企業にサンプルを送ったところ、レーヨンを用いた衣服の素材として使用できると評価された。年間約6万トンの生産を目指す。
石油精製の溶剤に使う化学物質の生産ラインは、実用化に向けて実験研究の段階という。
同社と関連会社は新規事業着手に合わせ、県内外の11人を新規雇用した。
米子工場の前田英典事務部長は溶解パルプについて「薬剤カプセルやたばこのフィルターなど、さらに付加価値の高い特殊用途品に活用されるようにしたい」と話している。
同社は国内市場の縮小を見据え、木材チップを活用した新規事業の可能性を模索し、溶解パルプなどを生産することを2012年に表明していた。
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