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- ID:
- 29862
- 年度:
- 2014
- 月日:
- 0310
- 見出し:
- 釜石の木でいやしの線香…堺の定時制高校生ら
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元URL:
- http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20140310-OYO1T00638.htm?from=top
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 堺市の刃物や線香など伝統産業を授業で学ぶ大阪府立堺工科高校定時制の生徒8人が、東日本大震災の被災地の木を原料にした線香を製作した。「優しい香りで心をいやしてほしい」との願いを込めており、岩手県釜石市で11日に開かれる慰霊祭で参列者に配られる。
同校は東北支援プロジェクトとして、校内で作った包丁を家庭科用に被災地の小中学校に届けたり、線香を贈ったりしてきた。
昨春、指導を担当する保田光徳教諭(54)らが被災地を訪問した際、市の木・タブノキが線香の原料になると知った釜石市の野田武則市長から、「生徒さんたちに、釜石の木で線香を作ってもらえませんか」と頼まれた。
野田市長から届いた木の皮約10キロを、線香製造販売会社「奥野晴明堂」(堺市)に協力してもらい、粉状にした。香料と混ぜて練り、機械で細く形を整えて乾燥。慰霊祭に出席する800人分ができた。ふわっと甘く芳醇ほうじゅんな匂いは、釜石市の花・ハマユリの香りだ。
桐きりの箱に、「安らいでいられるよう願っています」「堺からの気持ち、線香で」などメッセージカードも添えて詰めた。3年川田優哉さん(18)は「遠い関西で応援している者がいると知ってほしい」と話した。
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