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- ID:
- 29734
- 年度:
- 2014
- 月日:
- 0221
- 見出し:
- クリの木、凍害防止 県中山間農研中津川支所が新技術
- 新聞名:
- 47NEWS
- 元URL:
- http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20140221/201402210904_22009.shtml
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 吸い上げる水量抑制
県中山間農業研究所中津川支所は20日、クリの木の凍害を防ぐ技術を開発したと明らかにした。冬期、木が吸い上げる水の量を減らすことで内部からの凍結を防ぐ。多い年で30%以上あった凍害の被害率を5%以下に抑えられるという。今後マニュアルをつくり、新年度に研修会を開いて普及を図る。
県内のクリ畑では凍害が問題になっている。県の特産品くりきんとんの人気上昇に伴ってクリが新たに植えられており、凍害に遭いやすい4年目までの若い木が増えている。全国各地の産地と比べて若い木が多い県特有の課題という。新技術が普及すれば、県産クリの生産量が増えると期待されている。
同支所は11年、兵庫県などとの共同研究に着手。地下水や雨水の吸い上げを抑えるため、クリを高さ約50センチの畝に植え、シートをかぶせて育てる方法が効果的であることを発見した。
同支所で12年度に行った実験では、何もしていないクリの木7本のうち2本は凍害で枯れたが、この育て方をしたクリの木7本は枯れなかった。
重機にフォーク状のバケットを付け、土ごと軽く木を持ち上げて細い根を絶つ「株ゆるめ」という技術も効果が高いことを確認した。
県内のクリ畑は急増している。中津川、恵那市にある約90ヘクタールのクリ畑のうち約40ヘクタールがこの7年間で増えた分。県や市、地元和菓子店の取り組みもあり、県内でのクリの栽培面積はさらに増えると見込まれている。
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