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- ID:
- 29687
- 年度:
- 2014
- 月日:
- 0217
- 見出し:
- エジプトの宝守りたい 技術者来日、修復法学ぶ
- 新聞名:
- 河北新報
- 元URL:
- http://www.kahoku.co.jp/news/2014/02/20140217t45009.htm
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 古代エジプトの木製文化財の修復や保存の技術を学ぶため、エジプトの技術者が東北を訪れ、大学研究機関で研修に励んでいる。技術者が習得した東北の技は、4000年前の貴重な木像や木棺などをよみがえらせる作業に生かされる。
研修しているのは、大エジプト博物館保存修復センターの20~40代の男女7人。国際協力機構(JICA)の支援プロジェクトの一環で、11~20日の10日間、秋田、宮城、山形各県に滞在している。
14日は、秋田県立大木材高度加工研究所(能代市)で、栗本康司教授(52)らが木材の性質について解説した。秋田杉やブナ、バルサを使って、乾燥前後の木材の伸縮度合いを測定する作業に取り組んだ。
ミトハト・アブダッラー木材修復室長(43)は「文化財の劣化を防ぐためには、湿度管理が特に重要であることを学んだ」と話した。
7人は17日に東北大災害科学国際研究所(仙台市)で、東日本大震災の津波被害に遭った古文書などの修復状況を視察。19日には東北芸術工科大文化財保存修復研究センター(山形市)で講義を受ける予定。
JICAによると、エジプトの文化財は相次ぐ政変による混乱の影響を受けて、劣化が進んでいるケースが少なくないという。
保存修復センターは2010年、カイロの南西約15キロのギザに開館。隣接地には、16年完成予定の大エジプト博物館(展示面積3万5000平方メートル)の建設が進む。センターでは技術者150人が、展示予定の文化財約10万点の修復や保存作業に取り組んでいる。
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