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- ID:
- 26687
- 年度:
- 2013
- 月日:
- 0131
- 見出し:
- スギヒノキの枝打ちロボット開発 岐阜大
- 新聞名:
- 中日新聞
- 元URL:
- http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20130131/CK2013013102000029.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- スギやヒノキの枝打ち作業を自動で行うロボットの試作品を、岐阜大工学部の川崎晴久教授(63)と精密機械製造「丸富精工」(各務原市)が開発した。作業員が高所に上らなくても枝打ちができ、高齢化に悩む林業現場の労働災害を防ぐ。来春の実用化を目指す。
本体はアルミ製で直径四十センチほどの円形。チェーンソーやモーター、木に固定するためのアームなどを装備している。幹を囲むように取り付け、目指す枝までは真っすぐに登り、たどり着くと本体が幹の周りを一周しながらチェーンソーで枝を切り落とす。
動く速さは毎秒二十センチ。熟練者には及ばないが、経験の浅い作業員と同程度の速度だという。木の下から携帯端末で遠隔操作する。
枝打ちロボットは既製品もあるが約三十キロと重く、持ち運びに不便だった。開発された試作品は十三キロと軽いのが特徴。テコの原理を使い、自重のみで木の途中に止まることを可能にすることで、軽量化に成功した。
開発は林業関係者からの依頼で二〇〇六年から始めた。枝打ちは節のない木材生産や雪害の防止のために必要だが、重労働な上に危険性も高い。「林業の高齢化が進んでいることも考えると、開発は急務だと思った」と川崎教授は語る。
実用化への課題は、大きく曲がった幹では使えないこと。「軽量化や省エネ化をさらに進め、日本の林業の未来のために役立てたい」
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