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- ID:
- 28796
- 年度:
- 2013
- 月日:
- 1017
- 見出し:
- 被災地集会所を県立大生が増築 宮城・南三陸町
- 新聞名:
- 中日新聞
- 元URL:
- http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20131017/CK2013101702000019.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 東日本大震災で被災した宮城県南三陸町の田の浦地区を支援する県立大の学生団体「木興プロジェクト」は、田の浦地区に昨年建設した集会所を増築して、より快適な住民の交流スペースを整えた。今年は彦根南ロータリークラブが材料調達や工事指導に携わり、学生の活動を支援した。
田の浦地区は南三陸町の北東に位置し、ホタテやワカメの養殖業が盛んだった港町。震災により九十六戸中五十五戸が被災、死者行方不明者が十七人に上った。
木興プロジェクトは建築を学ぶ学生ら二十五人で組織。二〇一一年夏に港に漁師たちの作業小屋を建て、翌年は地元住民らの協力を得ながら、八畳間と土間からなる木造平屋の集会所を建設した。
今年は手狭な集会所を増築しようと計画したが、材料を調達する資金が足りないなど課題があった。苦難を聞きつけたロータリークラブが材木や鉄筋などを支援、八月上旬から床面積をほぼ二倍にする増築工事が始まった。クラブ員も基礎工事の指導で現地を訪れ、十月九日に完成を迎えた。
十三日の竣工(しゅんこう)式には、プロジェクトメンバーを含めた県立大の学生五十人、ロータリークラブ会員十二人、地元住民ら五十人が参加。餅まきなどをして完成を祝い、懇親会で互いに交流を深めた。
ロータリークラブ奉仕プロジェクト委員会担当理事の杉原祥浩さん(51)は「少しでも復興の手伝いができて良かった」と話し、木興プロジェクト代表の諏訪昌司さん(24)=大学院環境科学研究科一年=は「活動は、社会に対する責任感を強く感じる機会になった」と喜んだ。
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