v10.0
- ID:
-
28561
- 年度:
- 2013
- 月日:
- 0903
- 見出し:
- ヒノキ間伐材から畳床 施設「アンサンブル松川」が製造
- 新聞名:
- 中京新聞
- 元URL:
- http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20130904/CK2013090402000011.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 障害者の自立を支援する松川町の多機能型施設「アンサンブル松川」は、県産ヒノキの間伐材を厚さ二ミリにスライスしたウッドウールから、畳床を製造することに成功した。全国でも珍しい取り組みで、今後、販路確保や拡大に努める。
アンサンブル松川は、知的障害者の親たちが立ち上げた社会福祉法人の施設。利用者は畑仕事やスイーツ作りに励んでいる。利用者数が当初の十八人から六十人に増えたため、新たな事業を模索していた。
畳床は、イグサなど畳表の下にある芯の部分。従来のワラはダニのすみかになり、主流の化成品による化学畳はカビ発生の問題がある。昨年七月に地元の建材製造販売「竹村工業」から、これらの課題を解決する商品としてヒノキの畳床を提案され、研究を始めた。
ヒノキは抗菌、防虫効果があり、調湿能力もある。一畳につきウッドウール二十キロを圧縮して使い、機械で縫う際に薄いヒノキ板を乗せることで、強度と平らな面を実現した。足裏に心地よい柔らかさにも、こだわったという。
七月に完成し、八月から製造開始。県産ヒノキの間伐材を有効利用しており、珍しい事業であるため、県から千四百万円の補助金がついた。本年度は、六百畳規模で旅館や介護施設でモニタリングし、販売促進や改良につなげる。
施設長の小椋雅子さん(63)は「一般企業の商品と比べても、選ばれるものを作りたい。他にはないオリジナルなので、ヒノキが第三の畳としてニーズに食い込み、障害がある人の新しい働き場となれば」と期待していた
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