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- ID:
- 27229
- 年度:
- 2013
- 月日:
- 0326
- 見出し:
- 出雲の松枯れ 対策急げ
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元URL:
- http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shimane/news/20130325-OYT8T01337.htm
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 出雲市で松食い虫による被害が深刻化している問題で、被害を受けた松は今年度、前年度の半分の17万3800本(推計値)に減ったことが明らかになった。被害が収まったわけではなく、被害木が伐採されたり、倒れたりして松林そのものが減ってしまったためという。新しく植えた苗木も成長しておらず、市は薬
剤の注入などに加え、苗木を食べる鹿の駆除など対策を急いでいる。(高田史朗)
市松くい虫被害対策地区連絡協議会で、事務局の市が報告した。市によると、山林などに設定した防除計画区域1361ヘクタールで被害状況を調査。前年度の推計被害木数は計38万6300本だったが、1年間で45%に減っていた。
同市での松枯れ被害は2008年頃から深刻化しており、同年以前には健全な松は推定200万本あったが、今年2月末には56万本に減っているという。市は、枯れて倒れたり、切られたりした後、健全な松が育っていないとみている。
市は今年度、被害を受けた松約1万2000本の幹に薬剤を注入。約9000本を切り倒して薬剤くん蒸したり、チップ化したりしたほか、抵抗力のある松の苗を1万本植えた。さらに、大社地域などで危険な状態だった過去の枯損木など計6356本を伐倒した。
今後は総合的な対策にも力を入れる予定で、新年度は、鹿が苗木を食べてしまうのを防ぐため、北山地区で苗木防護柵の設置試験を200万円かけて実施する。樹幹注入8000本、伐倒1万1400本、危険な状態の枯損木750本の伐倒なども予定している。
協議会会長の長岡秀人市長は「従来の防除に加え、築地松の景観保全、下刈りや植林への支援など総合的な取り組みで再生に努めたい」と話している。
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