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- ID:
- 34419
- 年度:
- 2015
- 月日:
- 1208
- 見出し:
- 大垣のケヤキ、鹿児島へ 御楼門復元支援
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元URL:
- http://www.yomiuri.co.jp/local/gifu/news/20151207-OYTNT50164.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 鹿児島県などが進めている鶴丸城跡(鹿児島市)の「御楼門ごろうもん」復元支援のため、県や岐阜・西濃地域の19市町などが、大垣市上石津町にあるケヤキの大木を買い取り、無償提供することになった。7日に設立された「鹿児島県との友好の証プロジェクト実行委員会」で明らかになった。会長の古
田肇知事は「鹿児島県などが熱意をもって取り組んでいる御楼門復元を支援することで、少しは宝暦治水の恩返しができるのでは」と話した。(増実健一)
提供されるケヤキは樹齢約300年で、幹回り約4メートル、枝下から根元まで約7~8メートル。御楼門の中央にある大扉に使われる予定で、県から依頼を受けた県銘木協同組合(岐阜市)などが探していた。
所有者は大垣市在住の西脇健児さん(80)で、これまで売るのを拒んでいたが、宝暦治水の縁で、御楼門復元を支援するという趣旨に賛同し、安値で提供することにしたという。17日に伐採される予定だ。
設立された同実行委は、ケヤキの購入費や鹿児島市までの搬送費など850万円を始め、募金や広報活動に計1200万円を支出する予定。半分を県が負担し、残りは19市町と寄付金で賄うという。
支援のきっかけとなった宝暦治水は、江戸時代中期に幕府の命で薩摩藩士が行った木曽三川の改修工事。工事費の大部分を薩摩藩が負担した上、約80人の犠牲者を出したという。この工事を縁に岐阜県と鹿児島県が1971年に姉妹県盟約を締結。今年7月、古田知事と伊藤祐一郎・鹿児島県知事
が都内で会談した際に、宝暦治水の恩返しとして古田知事から支援を申し出た。
宝暦治水で亡くなった薩摩藩士の墓所がある海津市の松永清彦市長は「薩摩藩の方々にはお世話になった。このプロジェクトを進めて、両県の関係を一層強化したい」と話した。
伊藤・鹿児島県知事も「岐阜県の皆様の変わらぬ報恩感謝の思いに強く感銘を受けました。御楼門の扉を岐阜県産のケヤキで飾れるよう、復元を着実に推進して参ります」とメッセージを寄せた。
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