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- ID:
- 27031
- 年度:
- 2013
- 月日:
- 0305
- 見出し:
- 未来の暮らしのかたち「HOUSE VISION 2013 TOKYO EXIBITION」
- 新聞名:
- JDN
- 元URL:
- http://www.japandesign.ne.jp/station/articles/view/175
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 未来の「暮らしのかたち」を原寸大の6つの家と1つのシェアリング・コミュニティで提案する展覧会「HOUSE VISION 2013 TOKYO
EXIBITION」が、3月2日から24日まで、東京・お台場の青海駅前特設会場で開催されている。オープン前日に行われたプレス内覧会には、多くの報道陣と関係者がつめかけてごったがえしていた。
展覧会ディレクターは原研哉氏。会場構成は隈研吾氏が担当。青海の駅をおりて会場に近づくと、多数の木材が積まれた入り口が目に入る。ほどなくふんわりと木の良い香りが漂ってきた。多分野から参加する企業と気鋭の建築家がコラボレーションして建設したエキシビションハウスは、木のデッキでつな
がれ、さながら大きな住宅展示場が出現したようだ。
プレス発表ではイベントホールに人が入りきらず、あふれるほどの大盛況。内覧ツアーも順番待ちでほとんど説明が聞こえずデッキに列ができる混雑ぶりだった。
エキシビションハウスの中でも特に注目を集めていたのは、住友林業と現代美術作家・杉本博司氏が提案する「数寄の家」と千利休の待庵をオリジナルとする茶室「雨聴天」。数寄屋建築に代表される美意識を取り入れ、竹ぼうきを用いた生け垣やトタン板の屋根、光学ガラスの沓脱ぎ石など、自然素材の
持ち味を生かした建材の組み合わせでその魅力を表現していた。
無印良品と建築家・坂茂氏が提案したのは、家具そのものが家を支える構造体となる「家具の家」。壁も柱も必要ないので、無駄のないすっきりとした空間を実現できる。
HONDAと藤本壮介氏による「移動とエネルギーの家」は最も近未来的でオープンな空間。座ったまま自在に移動できる新しい移動体「UNI-CUB」で屋内外を自由に行き来するデモンストレーションを行っていた。
LIXILと伊東豊雄氏の「住の先へ」では、土間を中心とした懐かしさを感じさせる未来の家を提案。蔦谷書店と東京R不動産の「編集の家」は、80㎡のマンションをスケルトン状態から800万円でリノベーションしたら、という試みだ。TOTO・YKK
APと成瀬友梨・猪熊純が提案する「極上の間」は、壁面緑化を取り入れたレストルームだった。
未来生活研究会と山本理顕氏・末光弘和氏・仲俊治氏による「地域社会圏-シェアリング・コミュニティ」だけは、さすがに原寸大とはいかないので1/5スケールの模型で具体化。その細かなディテールが話題になっていた。
会期中は毎日、建築家やデザイナー、学者やアーティストなど多彩な顔ぶれによるトークセッションを開催。メイン会場にサテライト出店している代官山・蔦谷書店には、住宅・建築関連の書籍が多数並び、こちらもかなり楽しめそう。
▽南阿蘇桜さくら植木まつり 樹齢約400年とされる熊本県南阿蘇村の「一心行いっしんぎょうの大桜」が有名。3月23日~4月7日、一心行公園。(開催時期は開花状況による変更あり)。3月上旬に桜情報テレホンサービス(0967・67・3321)が開設される。
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